会社からも求められる人材で、待遇も悪くなく、人間関係も良好…という社員が辞めた理由【産業医マニュアル】

とある専門職の社員さんが「先生、このたび辞めることになりまして」とご挨拶に来られました。優秀な方で、まさしく会社からも求められる社員さんでした。

待遇も悪くなく、業務負荷も高すぎるというわけでもありませんでした。また、人間関係も良好で、上司とも上手くやっていました。その方が「なぜやめるのか?」と疑問に思い、「どうして辞められるんですか?」と質問しました。

その結果、「正直な話…前職と比べて、こちらは素人集団という感が否めません」とのこと。要は、同僚や上司たちを前職での社員さんたちと比べると、レベルの差が歴然としてしまい、プロ野球チームと草野球チームほど違うとのことでした。

いくら会社から求められていようが、「レベルの差」というのがありすぎると、やはり会社を辞める原因となるようです。たしかに、提言をしても「上司が響かない」ということも多かったようで、その点はたしかに辛かったのかな、と思います。

私としては、草野球チームこそ、ミスもあれば不調・好調の波も激しく、「応援したくなるなぁ。ハラハラして楽しいし、このチームを見ていたいなぁ」となるわけですが、やはりそんな人ばかりではないようです。

以前、産業衛生スタッフを雇う際、企業の採用担当者が「ウチとはカラーが合わないかもなぁ」と難色を示していましたが、その応募者の経歴を見ると「素晴らしい」と思わず言ってしまうほど華々しかったのを思い出しました。「なるほど、こういう落とされ方もあるのか」と思いましたが、やはりハイスペック過ぎても「企業とアンマッチ」ということはあるようですね。

タイトルとURLをコピーしました