「人脈を武器にする」ことの凄さを見せつけられた超大企業の産業医経験【医師転職】

全国で1万5千人以上の社員を抱える超大手企業に勤務したことがあり、そこは統括産業医1名、その他の産業医が3名、保健師4人という体制でした。

私以外の産業医は、大学病院からの派遣という形であり、医局に所属するドクターたちでした。中でも、医局との繋がりが強い女医さんが一人おり、企業側が「一人、嘱託産業医を探していて…」と言えば教授にそのことを伝えて、速やかに決まる、というような状態でした。

本来はそうしたことは年長者でなおかつ同じ医局に所属する統括産業医の先生の仕事のような気がしますが、やや内気で対人関係に消極的な方ということもあり、立ち回り上手い女医さんが一手に引き受けていました。

正直、産業医の実務的な部分は「ん?んん?」という部分が多い方でしたが、まさに「人脈」の広さは凄く、メディアにも多く露出するドクターを講演に呼んで社員を集めたり、コネを活かした恩恵で会社側に貢献していたようです。

実際、私自身はそれなりに産業医としての業務を頑張っていたつもりでしたが、その女医さんのコネを活かした働きの方が「評価」されており、実際に私の業績評価を担当した人事側の課長に、女医さんと比較して「先生も少しは貢献してくださいよ」といったことを直接的に言われたことがあります。

まさしく「人脈を武器にする」といったことはどういったことなのか、というのを見せつけられた気がします。結局、私はそこの馴染めずに3年ちょっとの勤務で転職していますが、良い社会勉強になったと思います。

もちろん、私が馴染めなかったというだけで、水が合うドクターもいると思います。このように、企業のカラーや人間関係によって、合う/合わないというのは分かれてきます。ですので、一社勤務してみて「産業医、合わないなぁ」とは思わず、ぜひ別の企業でリスタート、ということもご検討してみていただければと思います。

その際には、ぜひリクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアなどの転職エージェントにご相談いただき、企業について事前に十分な情報提供をしてもらうことをオススメしたいと思います。

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