「メンタルには自信あり」の人こそ、うつ病になった時のショックは大きいようで【産業医マニュアル】

見た目、かなりの筋骨隆々で「学生時代はラグビーをやってました」という社員さんが産業医面談を受けにこられました。うつ病になったということで、診断書を持参の上、休職するかどうかについての相談をされていました。

どうやら、仕事がかなり多忙な上に奥さんの病気が重なり、ストレスはかなり抱えておられたようです。表情も暗く、「夜も眠れていない。睡眠導入剤を飲んでも夜中に何度も目覚めてしまう」とのこと。

そんな彼は、元々「メンタルに自信」があったようで、かなりのハードワークも乗り越えてきたそうです。ですので、「同僚がうつ病になったと知っても、なぜそんなものになるんだと思っていたし、正直、そんな同僚をバカにしていた」とのこと。

ですが、そんな彼が仕事と家庭、両方のストレスについには押し潰されてしまい、「うつ病になった」ことで非常に落ち込んでいました。自信が砕かれ、処方された内服薬についても「なんで俺がこんなものを飲むことになってるんだ…」とさらに落ち込んだそうです。

月並みですが、「メンタル疾患は誰しもがなる可能性があります。メンタルが強い方であろうと、医者だろうとなる可能性があります。落ち込んでしまう気持ちも分かりますが、まずはしっかりとお休みして充電期間をとりましょう」と提案し、休職に入ることになりました。

「メンタルには自信あり」の人こそ、うつ病になった時のショックは大きく、悲しみもまた深いようです。その点、産業医としてもケアをする必要があるのだと改めて思いました。

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