問題行動での失敗で一度失ってしまった信頼は職場でなかなか取り戻せない【医師転職】

「業務中に居眠りをしている」「毎日のように朝、酒臭くてアルコール依存症が疑われる」「とにかく寝坊で遅刻が多い」…などなど、産業医として「こうした部下がいて困っている。一度、面談をして欲しい」と依頼されることがあります。

こうした問題行動は「事例性」であり、そこからどのような疾患が考えられるかというのは「症例性」になるわけで、こうした区分けは重要ではあると思います。実際、そこからうつ病、アルコール依存症などと診断されることもあります。

診断・治療もまた、産業医としては重要な関心事ではありますが、もう一つケアをしなければならないということもあると思います。それは、こうした上司が眉をひそめる行動をしてしまいますと、部下は信頼を失ってしまって、事あるごとに「仕事を任して大丈夫か?」などと疑われたり、部下が「監視されている」と辛く感じてしまうようなケースがあります。

上司としても、部下を管理しなければならないということは分かりますが、疑われたり、厳しい目でまるで監視されているようになりますと、部下はよりストレスを感じることになると思われます。

私自身、不眠症状にともなう遅刻、ストレスからくる苛立ちなどを周囲にぶつけてしまったことがありました。結果、やはり医長から叱責されたり、あるいは厳しい目で見られていたというのは自覚していました。

この点、信頼を徐々に取り戻すということも可能性としてはあるでしょうが、私はそれをできず、ますます医長を避けて関係悪化に拍車がかかってしまったという結果になりました。

もちろん、私から歩み寄って報告・相談を行うべきだったとは思いますが、メンタルの状態が安定しておりませんと、なかなかそれもできないものです。もちろん、「すぐに転職すべき」とは思いませんが、上司との関係性がなかなか改善できないようなケースでは、退職・転職するという選択肢もありかな、と思います。私は転職を行い、人間関係や環境をリセットできたという意味では、正解だったのかな、とも思います。

もし同様のことだお悩みになっておられ、自分から歩み寄ろうと思ってもなかなか上手くいかない、そんなときには転職を考えるのもよろしいのではないでしょうか。転職活動のとりかかりには、まずリクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアなどの転職エージェントにご相談をしてみることをおすすめしたいと思います。

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