若手医師が「燃え尽き症候群で退職」をしないために考えておきたい2つのポイント

若手医師の半数「燃え尽き」を経験によりますと、初期研修医2年目で42%、後期研修医1年目で50%、専門医取得後に75%もの若手医師が「燃え尽き症候群」と思われる状態を経験しているそうです。

私は燃え尽きるほどハードワークをしていたわけではありませんが、体調不良により退職しており、「後期研修医4年目以降に61.4%が燃え尽き症候群を経験」という数字に「もしかしたら周りの同期たちも同じような悩みを抱えていたのかな」と思った次第です。

今回はこの若手医師が「燃え尽き症候群で退職」をしないためには、どのようにしたらいいのか、退職してしまった立場から反省の意味を込めて書いてみたいと思います。

上司との相談をためらわない

私も後期研修医時代、上司との報・連・相(報告・連絡・相談)が上手くできなかったタイプです。既にいっぱいいっぱいの状態で、上司から入院患者さんなどを振られたり、症例報告の資料作りを頼まれたり、先輩医師からの当直を肩代わりすることがあったり…と、とにかく「我慢していた」なぁと今になって思います。

ですが、同期の要領のいい医師は、「適宜、自分がどんな状態か上司とコミュニケーションを上手くとり、仕事のコントロールをしていた」ように思います。

実際、産業医になった今、我慢や疲労を溜めに溜めて爆発させるタイプの社員さんには、「適宜、上司とコミュニケーションをとりつつ業務のコントロールを行いましょう」などと(自分ができなかったくせに)アドバイスしており、効果は実感しておりますので、特に体調不良やプライベートの問題などを含め、仕事に支障が出そうなことについてはぜひ相談をためらわないようにすべきかな、と思われます。

また、今になれば上司からの目線で物事を見れる年齢になって分かったことですが、「自分から相談してこない部下のことはよく分からない」ということです。体調が悪いというサインについても、よほど悪化してないと分からないでしょうし、我慢していることも分かりません。

ですので、上司も部下の状態を把握することは重要ですが、部下としても「自分のコンディション、パフォーマンスについて知ってもらう」努力をすることは必要なのではないかと思っています。

思っている以上に自分の状態は分からないと認識しておく

ドラクエのようなRPGをしていますと、自分のHP、MPなどの数字、あるいは「毒」「麻痺」などの状態が明示されていて分かりますが、その一方で現実世界ではそのようなデータは表示されていません。

ですので、自分がどのような状態で、ストレスをどの程度溜めているのかといったことは、自分自身によくよく問いかけてみる必要があると思います。

私の場合は、不眠症状、抑うつ状態などがステータス画面があれば表示されていたはずですが、そのことをスルーしていました。結果、ストレスを溜め続けて、衝動的に転職活動を行うという行動に出てしまいました。

まずはしっかりと自分自身の状態を把握し、あとは上記にも繋がりますが、やはり適宜、上司と相談するといった方法をとり、仕事を自分で抱え込まず、あまりストレスを溜め込まないことが重要だと思われます。

ただ、不運にも上司に恵まれず、「話を聞くだけで何もしてくれない」「話すらまともに聞かず、ただ根性論だけで頑張れと言う」といった上司がいることもまた事実です。そんな時は、ただ潰れるのを待つのではなく、やはり転職を考えた方がよろしいかと思われます。

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