産業医と「社内診療所」の兼務をする求人のメリット・デメリット【産業医転職】

産業医の求人で、「社内診療所」の兼務をするパターンのものが存在します。産業医として勤務する傍ら、勤務中の何コマか、診療所でのドクターとして勤務するという勤務形態です。

産業医のみの業務を依頼される求人もあれば、こうした「社内診療所」兼務の求人もあります。こうした求人の違いとは何か、ということについて今回は書いてみたいと思います。

産業医+診療所兼務のメリット

まずメリットですが、企業側の評価として「産業医だけ」に偏らず、診療所としての働きも加味されるので、契約解除になりにくいというメリットがあると思われます。また、診療所での勤務がありますと、その分、給与も産業医単体よりもアップされやすいです。

産業医としてあまり業務がない時(健診判定業務や、面談が少ない時期はどうしてもあります)にも、手持ち無沙汰とはならず、「とりあえず業務がある」という状態にできることも利点ではあると思われます。

また、糖尿病、高血圧のコンプライアンスが悪い患者さんに対して、産業医だけでなく「主治医」としても関われることになる可能性もあり、この点も強みではあると思われます。

外来診療を続けていることで、産業医のみの業務とはならず、「臨床を忘れない」という点でも診療所兼務はメリットとなりうると思われます。

産業医+診療所兼務のデメリット

一方で、週4勤務の場合ですと、ただでさえ少ない産業医面談のコマ数が減ってしまう可能性あります。結果として、面談が多い日ですと、スケジュールがタイトで管理するのが結構難しいということもありえます。

また、診療所であってもやはり医療行為ですので、診断ミス、治療上の誤りで「医療過誤」を起こす可能性はゼロではないと思われます。

最近で言えば、コロナ禍で診療行為を行うことの感染リスクもあり、さらに一般的なクリニックよりもコロナ対策が取りづらいということもデメリットであると思われます。こうした診療所に関わるリスクも、無視はできないと思われます。

以上です。
メリット、デメリットを勘案すると、私としてはメリットの方が大きいと思っております。さらに言えば、産業医未経験の方の場合、馴染みのある外来診療もある方が精神的に楽で、入りやすいということもあると思われます。

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