労働衛生コンサルタント試験の「口述試験で不合格になる」人の3つの特徴

以前の職場で、労働衛生コンサルタント試験を一緒に受験した産業医の同僚がいました。私は転職を考えておりましたので、「ここはなんとかして一発合格したい」と意気込んでおりましたが、同僚は「君が受けるなら、私も受けてみようか」といった程度のノリだったと思います。

さて、その結果は、私は無事に合格しましたが、同僚は不合格。またその翌年も同僚は落ちてしまったそうです。

合格のためのアドバイスを色々と訊かれ、相談にも乗っておりましたが、そこでなぜ不合格なのか、理由がある程度分かってきました。そのことについて今回は書いてみたいと思います。

勉強時間が絶対的に足りていない

当然のことながら、労働衛生コンサルタント試験に合格するには勉強が必要です。私も同僚に「どのように勉強したらいいのか」「どんな本で勉強したらいいのか」といったアドバイスはしましたが、「うん、分かった!」と言いつつ、同僚は勉強している様子がほとんどありませんでした。

労働衛生コンサルタント試験の過去問や、労働衛生のしおりを「どこまで勉強したの?」と質問しても、試験まで残り1ヶ月の時点で、半分も進んでいないという状況でした。そのくせ「どんな問題が出るの?それだけ教えてよ」と言われたため、「あ、また今年もダメだろうな…」と思った次第です。

恐らく大学もこの調子で「直前にポイントを丸暗記」パターンで乗り切ってきたのでしょうが、よほど要領が良くないと口述試験ではそうはいかないと思います。

「アウトプット」が足りていない

相談の中で、「産業医と労働衛生コンサルタントの違いは?」「許容濃度と管理濃度の違いは?」「リスクアセスメントの手順とは?」などなど、頻出問題について質問してみたのですが、「なんとなくは答えているけど…」といった様子でした。

既に渡してあった、私が受験時に作成した想定質問集とその回答を読んではいるようで、漠然とは答えてはいるのですが、回答でポイントを逃している部分について追加質問をすると、「……分からない」と、窮していました。

記述試験ですとある程度はごまかせるかもしれませんが、口述試験ですと追撃の質問があり、「ここ、分かってないんじゃないの?」というポイントがあると、簡単に露呈してしまいます。

その点、繰り返し自分で回答して「アウトプットする」練習をしていませんと、不合格となってしまう可能性があります。

総論の理論的・基礎的部分がおろそかになっている

勉強一般で言えることでしょうが、総論で理論・基礎的な部分をしっかり学び、そこから各論へ入っていくパターンになっていると思われますが、この総論での理論・基礎的な部分がしっかりと習得できていないため、同僚は「各論も丸暗記」となっていることが判明しました。

3管理、リスクアセスメント、許容濃度・管理濃度、作業環境測定などについての知識も漠然としたした状態で、「有機溶剤による健康障害対策は?」「粉じんによる障害対策は?」などなど、各論に突入していくのは大変だと思います。

最初はとっつきにくく、なかなか理解しづらい部分かもしれませんが、総論の理論的・基礎的部分はしっかりと学んでおき、そこから各論へと進んでいくことをオススメしたいと思います。

労働衛生コンサルタント口述試験 参考書紹介

産業医のための労働衛生コンサルタント口述試験対策マニュアル: 一発合格するための秘訣

労働衛生コンサルタント試験の口述試験に特化した、勉強方法・対策法・合格するための秘訣について記載しています。

まずはこれだけ!労働衛生コンサルタント口述試験対策問題集: 必須の41問

労働衛生コンサルタント試験の口述試験で、問われる可能性の高い、基礎的な質問を集めた問題集です。この41問をしっかりと押さえておけば、合格は非常に近づいていると思われます。

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