「未経験でも応募可」である産業医求人のよくある3つのパターン

産業医の求人票を見ていますと、企業側の希望として

・経験者のみ募集
・経験者優遇
・未経験可

といったものがあります。産業医の経験がなく、「これから常勤産業医として転職したい」という場合、「未経験可」の求人に応募をする方が内定をもらえる可能性は高くなると思います。

では、「未経験でも応募可」という求人はそれ以外の求人とはどのように違うのでしょうか?今回は、こうした特徴について書いてみたいと思います。

パターン1 複数の産業医が在籍している企業

最もよくあるのが、複数の産業医が在籍しているような大きな企業で、「他の経験豊かな産業医から指導できる。だから、未経験でも雇える」というパターンです。

産業医として日々の業務をどのように行うのか教えてもらえる、あるいは困った時に相談できる相手がいるというのは未経験のドクターにとってもありがたい環境であると思いますので、私としては初めての場合はこのような企業に入職することをおすすめしています。

他の産業医の仕事ぶりを見ていますと、それだけで「あ、この先生はこういうやり方をしているのか」と参考になることもありますし、会議で他の人の意見を聞くことによる「耳学問」も意外と大事だったりします。

企業の中には、「他の企業でのやり方に染まっていなくて、イチからウチで学んでくれる産業医の方がいい」と考えるところもあったりします。

デメリットとしては、やはり産業医や保健師の在籍人数が多いところですと、その分、人間関係も複雑になって煩わしいと感じることもあるかもしれません。

パターン2 マニュアル化+ベテラン保健師の在籍

以前に産業医が在籍している企業で、産業医の業務がマニュアル化しており、なおかつベテラン保健師が在籍していてサポートできる、というような企業ですと、「未経験でも可」というところはあります。

実際、私が初めて入職したのはこうした企業でした。最初の内は、ベテラン保健師にサポートしてもらいつつ仕事を進めていきました。

ただ、デメリットとしては、やはり「困った時に、先輩産業医に相談する」ということができません。また、保健師側からも「いくら未経験と言えど、産業医のあれこれダメ出しや口出しをするのは…」と躊躇ってしまい、必要な指摘やアドバイスをもらえないということもあるので注意が必要です。

パターン3 企業側のニーズ

企業側のニーズにより、「産業医というよりは、臨床医としての経験が豊富なドクターを雇いたい」というケースも存在します。

「メンタル疾患を抱える社員が多く、休職・復職の対応ができる精神科のドクターを雇いたい」ということや、「救急対応が必要なケースがあり、整形外科の経験があるドクターを雇いたい」ということも中にはあります。

企業の中には、診療所を併設しているところもあり、「週に何コマか、外来で対応していただきたい」という要望されることもあります。

また、産業医に対して要望することのレベルがさほど高くなく、「最低限、法定業務をしっかりやってくれれば結構ですよ」というようなケースでも、「未経験であろうとかまいませんよ」となる可能性はあります。

以上です。
未経験であっても応募できる求人はあり、決してチャンスがないということではありません。まずはリクルートドクターズキャリア[PR]などの求人紹介会社にご相談いただき、求人紹介を受けてみてはいかがでしょうか。

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