今年の産業医求人は、このコロナ禍の中でどう動くのでしょうか。まず、求人を行う企業側からすると、景況的に社員の募集もクローズしているところが多く、「社員数増加に伴い、今後新たに産業医を募集する」といった企業はあまり見込めないことが考えられます。
ですので、求人があるとすれば、「産業医の退職に伴う補充」といった形になるでしょう。ですが、この不安定な状況の中、よほどの事情がないと退職・転職(特に臨床に戻るなど)する産業医はあまりないように思われます。
この状況を踏まえれば、求人数は減少傾向になるのではないかと予想されます。少なくとも、増加するとは考えにくいのではないでしょうか。
一方、応募する医師の側からすると、新型コロナウイルスの感染リスクや、現場で働き続けることへ疲弊し、「臨床を離れて産業医へ」とお考えのドクターが増加する可能性もあるのではないでしょうか。
もちろん、臨床を離れるとなると一大決心ですし、さらには認定産業医資格を取得しておく必要があるため、元々、産業医を選択肢に入れているような方ではないとなかなか応募してみようとは思わないでしょうが、このコロナ禍が後押しする可能性は十分にあると思われます。よって、応募する側からすると、微増傾向にあるのではないでしょうか。
この求人・応募のバランスからすると、倍率としては上がる傾向にあるのではないでしょうか。特に例年活発化する年末に向けて、その傾向は顕著になっていくと思われます。
私がもし転職を考えているとすれば、やはり今の内から人材紹介会社に相談しておきたいところだと思われます。ご検討中の先生方がおられましたら、「リクルートドクターズキャリア[PR]」などにご登録して相談されてはいかがでしょうか。