1月中旬は大阪で、下旬には東京での「労働衛生コンサルタント(保健衛生)口述試験」が控えていますね。受験生の皆さんは、追い込みでラストスパートをかけていらっしゃるのではないでしょうか。
当ブログでは、口述試験対策のポイントを複数の記事に渡って書いて参りましたが、今回は直前の対策として、5つのポイントをご紹介したいと思います。
口述試験の基本的な流れを掴んでおく
試験官は3人で、「真ん中に産業衛生分野の大学教授、向かって左隣に准教授の方、右隣に厚労省の役人の方」が座っておられことが多いようです。
質問は3人から順に行われ、まずは教授によって受験区分・番号・名前を読み上げるよう言われ、実務経験の有無や志望理由などについて質問されます。
その後、役人の方から質問が行われ、さらには准教授レベルの方から質問が行われます。私の場合、この准教授の方からの質問が一番多かったです。最後に教授の方が2~3質問されるという流れです。
やはり試験官の個性というものは存在し、助け舟を出すタイプや、矢継ぎ早に次々と質問をされるタイプの方など色んな方がいらっしゃるようです。どのタイプになるかは運ですが、自分の苦手なタイプを想定しておくと、ペースを乱されずに済むかもしれません。
「答えられない問題もあるはず」と心得ておく
どんなに勉強して、用意を重ねて試験に臨んだとしても、必ず「答えられない問題」が出題されるはずです。すべてを完璧に答えられる受験生などというのは、歴代の合格者の中でもごくわずかだと思われます。
答えに窮してしまい、答えられない問題が出たとしても、慌てずに答えられる範囲で回答する、もしくは「分かりません」と正直に答えて次の質問に懸けるといった心構えをしておいた方がいいでしょう。
実務経験の分野は重点的に
事前に提出した履歴書の中には、実務経験を書くスペースがあったと思われます。今までの実務経験について、重点的に問われる可能性があると思っておいた方がよろしいかと思われます(もちろん、そればかりではなく広範囲な質問が来ますが)。
産業医の方だったら、どのような産業医として企業内でどのような実務を行ってきたか。勤務医の方でしたら、「労働衛生コンサルタント」として、リスクアセスメントを含め、病院内をどのような視点から見ているのか、といったことは一度、まとめておいた方がよろしいでしょう。
頻出問題は直前でも繰り返し、繰り返し確認
「許容濃度と管理濃度の違いは?」「リスクアセスメントとは?」「リスクとハザードとの違いとは?」「産業医と労働衛生コンサルタントの違いとは?」「作業環境測定と管理区分の決定方法について説明してください」…などなど、いわゆる頻出問題というものが存在します。
基本的ではありますが、非常に大事な問題であるため、頻出となっている事項です。こういった問題については何度となく確認し、暗唱できるようにしておきましょう。
なお、拙作ですが、頻出問題を集めた『まずはこれだけ!労働衛生コンサルタント口述試験対策問題集: 必須の41問』も上梓しております。ご参考いただけますと幸いです。
直前はむやみに新しいことに手を出さず「復習」を中心に
試験対策をしておりますと、ついつい不安になって新しいことを勉強したくなりますが、直前では「復習」に力を入れるべきだと思います。
想定問答集を作成されている方は、まず自分へ出題し、実際に答えられるかどうか、一つずつ声に出してみましょう。途中で詰まってしまうようでしたら、何度も繰り返しその部分を復習しましょう。
仕事の空き時間、お風呂、通勤時間など、様々なスキマ時間をこうしたチェックに当てると効率的です。解くことができるはずの問題で、いかに穴を埋めることができるか、それが口述試験の合否に大きく関わってきます。
以上です。
口述試験は本番一発勝負で、「書き直し」「回答し直し」ができないということもあり、緊張してしまうかもしれませんが、イメージトレーニング、想定問答を繰り返し、繰り返し解くことで緊張を和らげることができるはずです。
上記のポイントをご参考にいただき、一人でも多くの方が合格されることを心よりお祈り申し上げます。