医師としての仕事でストレスを抱え、うつ病を発症、休職の後に退職をよぎなくされる、ということもあると思います。
そうした場合、転職をする上でどのようなポイントに気をつけるべきでしょうか?もちろん、先生方は疾患についても知識や理解があり、どうすべきかご承知とは思われますが、今回は産業医の立場から書いてみたいと思います。
とにかく焦らない
産業医面談をしていて気づいたことですが、療養に入りますと、不安や焦りを感じるという方が非常に多いです。
特に、それまで忙しく働いてこられた方はなおのこと、自宅でじっとしていることに不安感、焦りが募っていくようです。
ですが、療養が十分でない状態で転職活動や復帰をしても、やはり途中で息切れして再び休職、という道を辿ることになりかねません。
まずは焦らずにしっかりと療養することを心がけましょう。
自己判断だけを過信せず、主治医と相談を
自分も医師ということもあり、ついつい自己判断をしてしまいがちです。
やはり自分や家族のこととなりますと、ついつい客観的な判断ができない傾向にあるのではないでしょうか。
そこで重要なのが、第三者的な立場から症状や経過を見てくれている主治医と十分に相談し、意見を求めましょう。特に、転職活動の開始タイミングについては話をした方がよろしいのではないでしょうか。
どのような条件ならば勤務できるかの検討
主治医の許可が出た上で、今度はどのような条件ならば勤務できるかについて検討しましょう。やはり、多くの方が発症前と同様の働き方は難しいのではないでしょうか。
たとえば、時間外勤務はどの程度可能なのか、当直やオンコールの担当、オベなどの体力を要する業務についてはご自身の中で見直しを図ることをお勧めしたいと思われます。
業務の内容、そして量はどの程度可能なのかということを検討し、転職する上での条件が決まったところで、「リクルートドクターズキャリア」や「エムスリーキャリア
」などの転職エージェントに、希望条件の求人があるか問い合わせてみてはいかがでしょうか。
「こんな条件、無理だろう…」と最初から思うのではなく、まずは転職エージェントに相談してみると、意外に求人があったり、もしくは交渉をしてくれたりします。まずは諦めず、相談してみましょう。