社員が「産業医に相談したい」ときに実践したい、「賢い相談の仕方」をする上での3つのポイント

健康上の問題について、産業医に相談したいという場合、あまり経験がないと躊躇ってしまう社員の方々がいらっしゃいますが、産業医にとって社員との面談というのは重要な仕事の一つです。ぜひともご遠慮なさらずに面談にいらっしゃっていただきたい、と多くの産業医(全ての産業医とは言えないのが悲しいところですが)が思っているはずです。

さて、その健康相談についてですが、やはり時間が限られていることもありますので、円滑な面談が行えるよう、以下のような点に御留意いただけると、産業医としても助かります。御相談されることを希望されていらっしゃる方々は、ぜひご参考にしていただければと思われます。

1) 目的を明確にし、最初に提示

産業医としては、「どのような用件で来たのか」ということがはっきりとしていると、話がスムーズにいきます。

たとえば、「頭痛で悩んでいて、今後、どうすべきなのかアドバイスして欲しい」「現在、不眠症やうつ症状に悩んでいて、仕事を続けていく自信がない。受診すべきかどうか迷っている」など、どんな症状があり、どんなことを悩んでいるのか、といったことを最初に明確にしていただけると非常に助かります。

さらには、相談内容が複数ある場合、「この点を相談したい」ということをあらかじめ箇条書きなどにしておいていただくと、相談漏れがなく、面談時間を有意義に使えるでしょう。

2) 病歴についてあらかじめまとめておく

まず面談にいらっしゃって、現在の病状や経過をうかがうことが多いです。その際、話をすることが漏れてしまったり、時系列がこんがらがって上手く喋れなくなってしまう、ということもあります。

そのこともありますので、病歴について時系列に沿ってメモし、まとめていただけると非常に助かります。「2015年4月に最初の症状が現れ、8月にピークになって受診し、治療を開始した」などの簡単な流れで結構です。中には、病歴のとても長い方もいらっしゃいますので、その際にはこうしたメモが非常に役立ちます。

また、まだ見受診、未治療の場合でも、「どのような症状が現れ、どのような経過をたどってきたのか」ということをまとめておいていただけると、スムーズに面談が実施できます。

3) 治療内容メモ、お薬手帳持参

どのような治療を行っているかについて、お薬手帳があると非常に分かりやすいです。ですので、内服している場合は、その手帳をご持参いただくことをオススメします。

その他、抗がん剤など病院で点滴している薬や、放射線治療(照射部位や線量)などを受けている場合についても、ご存じでしたら面談でお教えいただけると幸いです。

以上です。
いきなり面談をして、「さぁ話してください」と言われても、なかなかできないものです。その点、上記のような準備をしておくと、心構えもできて相談しやすいと思われます。

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