【若手医師の転職】「自分に合った職場」探しばかりに集中していると失敗する理由

人間関係の悩みなどを抱え、職場への不満を募らせた結果「転職をしようかな」と考えることもあるでしょう。そのような時、ついつい「自分に合った職場ってないかな…」と探してしまいがちです。

ですが、そのような転職をした場合、失敗する可能性は高くなると思います。結果、「自分に合った職場」探しをするために、転職を繰り返すということもしてしまうかもしれません。

なぜ「自分に合った職場」探しを優先すると、このようなことが起こりやすいのでしょうか。今回は、その理由について書いてみたいと思います。

雇う側・雇われる側の認識の違い

求職者にとって、「応募しようと思っている職場が、自分にとって合うところだろうか」と考えるのは当然のことだと思います。今の職場とは異なり、ストレスを軽減した働き方ができるところかどうか、というのは関心のあるところでしょう。

ですが、一方で「雇う側」の視点で考えるとどうでしょうか?すでに勤務している人たちがいて、そこに「もう一人、医師を雇う」ということになります。「この医師は、果たして今の働いている人たちと上手くやっていける人だろうか?」と考えるはずです。

つまりは、雇われる側は「人間関係や環境が自分に合うかどうか」という点に関心があり、雇う側は「これから雇う人が、しっかりと今の人間関係や環境に馴染んでくれるか」というところに関心があるということになります。

転職者に求められること

転職して、中途入職をした場合、新しく入ってくる人は「新参者」であり、自分から輪の中に入り、馴染み、溶け込む必要があります。

もちろん、受け入れ側の体制として「新しいメンバーを歓迎する」という態度であって欲しいところではありますが、転職をする人も「馴染もう、溶け込もう」とする姿勢が必要であるということです。

こうした意識が、特に転職を経験したことがない人ですとなかなか実感として持てないところだったりします。

「今まで培った知識や経験を活かし、パフォーマンスをしっかりと発揮しよう」と意気込むことも大事なことですが、それよりも先に、「今のこのメンバーに馴染もう」とする方が重要だったりするわけです。

「自分に合った職場」探しよりも…

では、職場探しでどのようなことに着目すべきかという点ですが、「自分に合った職場」かどうかというよりも、「自分はこの職場に馴染むことができるだろうか」という視点で見ていくほうが大事だと思います。

たとえば、働く上で先輩や医長・科長と良好な関係性を築くことはできるだろうかということですが、やはり年齢が離れすぎているとなかなか難しかったりします。このあたりも実際、「自分がここで働いていたら…」とシミュレーションしてみるといいと思います。

「和気あいあいとした職場」「学閥もなく、働きやすい環境」などとアピールする職場もあるとは思いますが、それは万人に当てはまるということではありません。「自分が馴染める職場なのか」ということを採用面接などの場で、実際に見学してみましょう。

ただ、おおよその雰囲気は分かっても、人間関係などはなかなか分かりづらいところもあります。そのような時にはぜひ、リクルートドクターズキャリア[PR]などの求人紹介会社にご相談いただき、求人紹介を受けたところでぜひ働くうえで気になる点を質問してみてはいかがでしょうか。

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