産業医が社員に、そして上司が部下に「眠れていますか?」と問いかける重要性

労働新聞社の「よい仕事はよい睡眠から」に、睡眠と仕事の効率について記載されていました。

・2003年に山陽新幹線で運転士が居眠りしたまま運転、時速270kmで8分間走行した。ケガ人はなかったものの、睡眠時無呼吸症候群が広く知れ渡った出来事である。
・建設業をみると、建設業労働災害防止協会が積極的にメンタルヘルス対策に取り組んでいる。
・とくに不安全行動との関係に注目。労働災害を引き起こす不安全行動の背後には、高ストレスや睡眠不足があると指摘している。
・睡眠が足りないことで、労働災害を発生させてしまうことになる。このため、建災防では健康KYの実施を呼びかけ、朝礼時などにリーダーが「よく眠れたか」と問いかけるよう求めている。
とのことです。

産業医として、「勤務中に居眠りをしている社員がいる」と相談を持ちかけられることがありますが、そうした社員の背景には、メンタルヘルスに問題を抱えていることがあります。上司との関係や業務について悩み、眠れない日々を過ごしていることや、プライベートでの心配事も関係あることがあります。

また、ストレスチェック後に、高ストレス者を対象とした面談を実施する際、「夜、眠れていますか?」という問いかけは重要であったりします。不眠症状を自覚しているケースでは、精神科・心療内科受診を勧めることもあります。

上記の記事のように、ラインケアの一環として、ミスが続く、仕事の効率が落ちているようなケースでは、上司が部下に「眠れているか?」と問いかけることは重要だと思われます。

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