常勤産業医に転職をするなら当たり前だけど「通勤時間」が大事な理由

常勤の産業医を雇う大企業は、大都市圏にあることが多い傾向にあります。関東在住のドクターですと、「東京に通勤している」という方も多いのではないでしょうか。

実際、私も都内近郊の県から都心へと通勤していました。通勤時間は片道1時間半ほどでした。

たしかに、家賃は安いですし、「通えるならいいじゃないか」「産業医なら定時で帰れるならいいんじゃないの」と思うかもしれませんが、そこには「通勤時間が長いことでの大変さ」はあります。

通勤時間と仕事

「通勤時間と仕事の満足度」であったり、「通勤時間と離職率」などの研究は多くされていて、その結論としては、やはり「通勤時間が長いと仕事の満足度は下がる」「通勤時間が長いと離職率は高くなる」といったものが目立ちます。

実際、私も他県から東京に引っ越しをしてきて「こんなに通勤時間が短いと楽なのか…」と驚きました。それぐらいQOMLに関わってくると実感しています。

また、ついつい入職の時は「通勤時間は…1時間半か。これぐらい大丈夫だろ」と思ってしまいますが、これが毎日のように続きますと大変です。しかも、都内だと満員電車状態というのも珍しくなく、田舎暮らしが長かった私は大分疲弊してしまいました。

さらに言えば、都内に住んでないと地名や交通機関に不慣れで、「どれぐらい通うのが大変か」というのがイメージしにくいという罠もあります。ぜひこの点、どのような通勤経路なのかしっかりチェックしておきましょう。

産業医と通勤時間

あと、産業医ですと支社や関連会社の訪問も場合によってはあり、「帰社せずにそのまま帰宅」ということになりますと、「うわ、2時間近くかかるじゃないか…」ということもあったりします。

これもまた、「そんな毎日あるわけじゃないだろ」と思うかもしれませんが、毎月のこととなるとボディブローのように効いてきます。ですので、本社の通勤時間だけでなく、訪問先からの帰宅時間などもしっかり考慮していただく方がよろしいかと思います。

中には、「駅からバスに乗って関連会社に訪問」ということもあり、「しかもバスの1時間あたりの本数が少ない…」となると、さらに帰宅時間は遅くなっていきます。このあたりもぜひ調べておくことをおすすめします。

常勤産業医として働くなら

常勤産業医として働いていくのならば、やはり「求人の多い大都市圏近くに住む」という方が私としてはよろしいかと思います。

ただ、お子さんがいらっしゃると「通学先のこともあるし、そんな引っ越しできないよ」ということもあると思います。この点、「身軽」であるという意味で、若手医師の方が引っ越しをしやすいのではないでしょうか。

たとえば関東圏にお住まいでしたら、「都内の求人を探して、内定をもらって引っ越す」というのも手であると思います。そうすれば、次の転職でも「都内で、通勤時間が短い求人を探す」ということが可能です。

一方で、引っ越しが難しい場合は「地元でも求人が出ている」というケースはあります。都心よりも数は少ないかもしれませんが、リクルートドクターズキャリア[PR]の転職エージェントに相談をすれば求人紹介をしてもらえると思いますので、まずはご相談してみてはいかがでしょうか。

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