産業医への転職を考えるなら、自分の「心身の状態」をまずは判断すべき理由

転職をするかどうか、今後のキャリアをどうするのか。その大きな決断をする上で、「考える」ことは当然必要ですし、慎重に「考える」べきです。

しかしながら、人というのは感情に左右されやすいですし、心身の状態が整っていない状態では誤った判断をしてしまいがちです。

疲れてイライラしていますと、健康に悪いと分かっていながらこってりギトギトラーメンを食べてしまったり、マクドナルドでポテトを爆食いしてしまったりするわけです。

産業医として面談をする時に、「実は会社を辞めようと思っているんです」と言われた時、よくよく将来について考えた末にそう言う人は止めようとはあまり思いませんが、メンタル不調で心身ともにボロボロ、昨日もほぼ寝ていないというような人が同じセリフを言ったらどうでしょうか?「ちょっと仕事をゆっくり休んでから決断しませんか?」と言いたくなるでしょう。

「キャリアについて考える」のは、ぜひするべきであるということに異論はありませんが、「今の自分のコンディションはどうなの?」という問いかけをまずはすべき、という前提があることを付け加えたいと思います。

「やりたいこと」からかけ離れた転職

実際、私自身も後期研修医の時に心身ともにボロボロとなり、あまり考えずに退職を選んでしまいましたが、もし過去の自分と話をできるなら「とりあえず休もう。少し体調を整えてから今後のことを考えよう」とアドバイスすると思います。

とにかく、心身の状態がよろしくないとネガティブなことばかり考えてしまいます。結果的に、自己評価がかなり低いものとなり、「自分ができることは…」と、希望ベースではなく「とりあえずできそうな仕事」を選んでしまいがちです。

希望条件からかけ離れた、目的もはっきりとしない転職は上手くいかないと思います。転職できたとして、やはり長続きはしないのではないでしょうか。

「考えずに、まずは休む」が必要なことも

私の場合、まだ後期研修医だった時に「とにかく当直やオンコールがない、慢性期病院へ転職したい」と考えていました。しかしながら、実際のところそれを希望していたわけではなく、「それだったら働けるかも」という転職をしようとしていました。

結局は医長に止められて未遂に終わりましたが、そこからしばらく冷却期間を経て、キャリアについて考えることができました。その結果、「産業医、やってみたいかも…」と思い、産業医になることを選んだわけですが、やはりしっかりと時間をかけて考えたことで、納得して転職活動に臨めました。

「キャリアについて考える」にしても、心身の状態や感情に左右されうるわけで、「まともなことを考えられる状態か否か」というのをまずは判断しましょう。少なくとも、日々の業務に摩耗されて、疲弊しきった状態、あるいは憂さ晴らしに多量飲酒をした状態で考えるべきではないと思います。

また、転職未経験ですと、私自身もそうでしたが、「求人が多すぎて、どう選べばいいのか…」「比較してもよく分からない」ということが往々にしてあります。やはりそんな時は素直に転職エージェントに相談した方がいいと思います。

私もリクルートドクターズキャリア[PR]のエージェントに相談をして、行き詰まった産業医の転職で活路を見出すことができました。もし転職迷子状態でしたら、まずはご相談してみてはいかがでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました