産業医は、まだまだ経験者が少ないのが現状です。臨床医に比べて、産業医のなり手が少ないからこそ、実は産業医の勤務を「経験するだけ」でもキャリア的にはメリットになります。
というのも、産業医を雇う企業としては、「未経験者より経験者を雇いたい」というところは結構あります。特に、「雇う産業医は一人だけであり、産業医としてのトレーニングを積んでもらうような体制がとれない」というよなところでありますと、「即戦力の経験を積んだ産業医を雇いたい」ということになるわけです。
そうなった場合、明らかに未経験の産業医より、経験をたった2~3年積んだだけの産業医であっても、採用においてはアドバンテージがあります。
ですので、「産業医を一生の仕事にするかは分からないけど、興味はある」というような方でしたら、まずは常勤産業医として勤務してみることはオススメできると思います。「物は試し」という側面で、自分の適正を試してみるという意味合いもありますが、「一度は臨床に戻った後、また産業医に」という段においては、「産業医の経験がある」というのは大きいからです。
もちろん、「臨床医から産業医、産業医から臨床医…」とちょくちょく転職を繰り返すのはあまりオススメはできませんが、「産業医の経験がある」ということは、産業医経験者が少ない現状であるからこそ、メリットがあると思っています。
ただ、未経験者が常勤産業医になるのはなかなかにハードルが高いことですので、もし産業医を目指して転職活動中ということでしたら、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアなどの転職エージェントにご相談しつつ行うことをオススメしたいと思います。