「労働衛生コンサルタント試験口述試験」受験者が陥りやすい2つの「誤解」

「労働衛生コンサルタント試験の口述試験」を受ける際、多くの受験者が陥っている誤解が実は結構あります。

その誤解がある故に、不合格になっていらっしゃる方も多いため、試験を受ける前にそうした誤解をしていないか、ぜひチェックしていただきたいと思います。「実は簡単なんじゃないか」といった、甘い考えで受験されることで不合格になってしまわぬよう、今回はその代表的な2つの「誤解」について書いてみたいと思います。

よくある誤解 その1 「得意分野に持ち込めばいい」

面接官から実務経験などを訊かれ、そこで自分の得意分野をアピールして、そこから「質問して欲しい分野に持ち込めばいい」と思うのが、よくある誤解の代表格です。

ですが、これは高い確率で失敗します。その理由としては、たとえ得意分野に持ち込めたとしても、次々に質問を続けられるため、最初の内は快調に答えていけたとしても、その内に少し捻った質問、もしくは実務に即した答えにくい問題を出題される可能性が高いためです。

むしろ、実務経験をアピールしてしまうと、「このくらい、答えられるよね?」といった、ややハイレベルな質問がなされると思われますので、その点は覚悟しておく必要があるでしょう。

また、問題は多分野から出題されます。たとえ得意分野を答えられたとしても、別分野に移り、そこがあまり勉強していない「穴」であると、急に答えられなくなることが考えられます。そのため、できるだけヤマを張ったり、穴を作ったりしないように勉強すべきであると思われます。

要は、「自分の思うような展開にはならない」ということです。むしろ、「答えられなくて窮する場面もあるはず」と思っておいて、それでも「きっと答えられる質問がくる」と思い、慌ててパニックにならないように構えておく必要だと思われます。

よくある誤解 その2 「得意分野で時間稼ぎすればいい」

これもよくある誤解です。「自分の経歴紹介と得意分野で時間稼ぎすれば、15分なんかあっという間だろ」というものですね。

そもそも、饒舌に話していても、構わず横やりを入れられ、話を遮られ、その上で別の角度で質問の追撃が行われます。ですので、「時間稼ぎ」も不可能です。

得意分野だけでなく、少なくとも『労働衛生のしおり』に書かれているような内容については全て網羅するように勉強しておくべきであると思います。淡い期待を抱かず、できうる限り穴のないように勉強をしましょう。

以上です。
こうした「誤解」についてや、これ以外の「口述試験で過去に出題された問題」「口述試験オススメの勉強方法」「試験に落ちる人のNGパターン」「試験日が近づいてきたら意識したい対策」などについても、拙著『産業医のための労働衛生コンサルタント口述試験対策マニュアル: 一発合格するための秘訣』に掲載しております。よろしければご一読いただければと存じます。

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