部下・同僚もなく、科を一人だけで担う勤務医のことを「一人医長」と言ったりしますが、非常勤先の緩和ケア科の一人医長が辞めたと聞きました。
そもそも、無理な話ですよね。入院患者をコンスタントに持たない科ならば可能と思いますが、一人だけで多くのケアを要する末期がん患者さんたちの入院対応を行うのは、非常に困難だったと思います。
そもそもは複数の医師がいたようですが、最近では一人だけであったのが常態化していたそうです。病院側も、そんな状態を放置していたわけではないでしょうが、やはり収益性の問題もあり、すぐに常勤医師を雇う、というのは難しかったのでしょう。
そんなことが続いていた後、そっと緩和ケア科はなくなり、患者さんたちは近くの病院へと流れて行きました。
訳あって、その先生と話をする機会がありましたが、疲れ果てた、という感じでした。疲弊する、とはまさにあんな様子でしょう。
「一人医長、そりゃ無理でしょ」ということが常態化するのは、異常としか言いようがありません。不幸な結果になる前に、是非とも転職していただくことをオススメしたいと思います。