「大手企業」に常勤産業医として転職する上でのメリット・デメリット

常勤産業医の求人を見ておりますと、「大手企業」ということが一つの特徴・売りとして記載されていることがあります。

全国に支社・関連会社などがあり、有名な会社といったところが「大手企業」に該当するのだとは思いますが、この「大手企業」とそれ以外の企業を比較して考えた場合、やはりメリット・デメリットがあります。

今回は「大手企業」に入職することを考えた場合のその特徴について書いてみたいと思います。

メリット1 産業医が複数在籍

社員数が多いということは、産業医も複数在籍している可能性が高くなります。特に産業医になりたての頃は、「この場合、どうしたらいいんだろうか…どう対応すべきか?」ということで悩むことも多いかとは思います。

そのような場面で、やはり先輩の産業医がいて相談できるというのは心強いと思います。また、転職することを考えても、未経験~産業医ビギナーである場合、採用してもらいづらいということもあったりするわけですが、大手ですと「他の産業医がいて、指導してもらう」ことを前提に雇ってもらえるということもあったりします。

統括産業医がいますと、企業からの相談事も「まずは統括産業医に行く」ということになりがちで、「産業医一人体制の時より、全部の相談事を抱え込まなくていい」というところはメリットに感じていたかな、と思います。

メリット2 年収が高くなりやすく、福利厚生が手厚い

大手企業の場合、やはり年収は高くなりやすく(昇給があるところは最初、低めのところもありますが)、また福利厚生も手厚いという傾向にあります。

大手企業と、そうでない企業の、両方で働いた経験がある立場からしますと、やはりその「手厚さ」については大手企業に軍配が上がるというふうに思います。

「転職をして年収アップを」ということを目指す上では、やはり大手企業を狙って転職活動をするという方が得策であると思われます。

デメリット1 業務量

社員数が多いということは、その分、健診判定の業務や面談数が多くなりやすい傾向にあります。また、支社や関連会社が多いということは、その担当する数も増え、また安全衛生委員会・職場巡視などのために訪問する回数が多いということになります。

もちろん、そのために産業医も複数在籍することにはなっているとは思いますが、業務量で考えますと、大手企業の方が多くなりやすい傾向にあります(その分、お給料も良いということではあったりしますが)。

デメリット2 人間関係

在籍する産業医や保健師が多くなるということは、やはりその分、人間関係に気をつかう、という場面はどうしても生じてきます。

私もそうですが、「産業医一人体制の方が気楽で良い」という人も中にはいて、これはやはり「人間関係、あまり得意じゃない」というドクターにとってはデメリットと感じてしまう部分かもしれません。

以上となります。
物事には何事もメリット・デメリットがあるわけですが、「産業医未経験でこれから転職」あるいは「産業医として働いていて、年収アップのために転職を」とお考えの場合は、やはり大手企業はおすすめできると思います。

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