私が常勤産業医に転職してから、「働きやすい環境」を見つけるまでの紆余曲折

私は後期研修医の時にドロップアウトして、産業医へと転職しています。そこからさらにニ度、産業医として転職しています。

それなりに紆余曲折を経て現在に至り、今でも常勤産業医として勤務しているわけですが、やはり「働きやすい環境」を見つけるまでが長かったな、と改めて思った次第です。

そもそも後期研修医の時に「君は臨床医に向いていないね」と医長に言われるぐらいですし、コミュ障な上にかなり社会不適合者気味であることは自覚していることもあり(年齢を重ねてややマシにはなったように思いますが)、自分が「働きやすい」と感じる職場は本当に限られているのではないかと思うわけです。だからこそ、今の職場が希少で雇ってもらっていることにありがたさを感じています。

もし同様の傾向のある方で、臨床医を続けられずに産業医になって、それでも「働きづらさ」を感じるようでしたら、ご参考にしていただけますと幸いです。

そもそも大所帯で働くのが苦手

今、勤務しているところで言いますと、他に産業医もいませんし、保健師も在籍していません。さらに、人事も少人数で「面談の依頼と後処理」でやりとりがあるぐらいです。あとは採用担当者や、職場の安全管理担当者からの相談があるといったところです。

こうした「あまり干渉されることがなく、自分のペースで働ける」という職場だからこそ、なんとか勤務できているというところだと思います。逆の職場も経験しており、産業医が総勢4人、保健師が4人といった職場はやはり上手く溶け込めませんでした。

もちろん、経験を積む上ではそうした他の産業医、保健師が所属している企業は勧められますが、私の場合は長くは勤務できません。なので、今後も恐らく勤務するならば、大所帯は避けたいところです。

支社・子会社・関連会社が少ない

上記にも通じるところがあるのですが、普段勤務している場所以外のところに行かなければならない、支社・子会社・関連会社などへの訪問(安全衛生委員会への出席、職場巡視を行います)も結構な精神的な負担(おまけに夏の酷暑、冬の寒さも堪えます)。

週1ペースで訪問しなければならないところも経験していましたが、やはり結構大変な思いをしました。コミュ障にとっては、こうした訪問はやはり「キツイ…」と感じてしまうわけです。

今の職場はかなりこうした訪問が少ないため、おかげ様でなんとかなっているというところであったりします。

大事な知識・経験値

ただ、上記のような環境が整っていたとしても、産業医になりたてですと「えっ、どうしよう…」と困ってしまって悩んでいたと思います。ある程度、知識を蓄え、経験を積んだ上で対応できることが増えているからなんとかなっている、というところはあります。

「辛い…」と感じつつも、前の2社で働いてきたのは決して無駄ではなく、そこでの経験がきっと今の職場でストレスなく働けていることの基礎となっているのだと思います。

逆に言えば、産業医になったとしても今つらいということであれば、「もう少ししたら転職してラクになるかも」ということになるのかもしれません。「産業医、向いてないのかも。やめようかな…」と考えてしまうのではなく、自分に向いた企業はどのようなところか、ということを考えた上で、もう一度、転職してチャレンジしてみるというのもよろしいのではないでしょうか。

その上では、私が転職するたびにお世話になっているリクルートドクターズキャリア[PR]に求人紹介や転職サポートを依頼することをぜひ、ご検討いただければと思います。

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