「2021年新春特別企画 激動の医療界予測」によりますと、医療の「集約化・分散化」が今後はさらに進んでくる、コロナ禍がその速度を早めたと指摘されています。
・集約化→高度な医療機器や専門医、スタッフの揃う高度急性期病院
・分散化→中小病院や診療所
ということで、提供するサービスの違いにより、二極化が進行していくことが予想されるとのことです。
そうなりますと、高度急性期病院で勤務する医師で、高度医療を提供する医師は専門医資格が必要である一方、中小病院や診療所で広く患者さんを診る医師にとっては、あまり専門医資格を持つ意味がなくなってくるかもしれません。
結果、高度急性期病院も数が限られ、そこで働く医師数も限られているため、「専門医資格を持ち、バリバリ働く」医師数は全体として減るのではないでしょうか。そのため、専門医資格を持つ医師も「セカンドキャリア」を模索していくことになるかもしれない、とのこと。
私も、内科医師として臨床医をしていた頃は、専門医資格を取得することを必須であり、「早く取得して開業するんだ」と思っておりましたが、今から振り返ってみると「そのキャリアパスは本当に正しいのか?」と疑問に思います。
何がなんでも専門医資格を取得せねば、と思っていたことも疑問ですが、「本当に臨床を続けたいのか?」といったことも含めて考える必要があったようにも思います。
大多数の臨床医が「とりあえず専門医を取得する」という時代ではなくなってくる可能性を考えますと、自分が果たして臨床医として何をしたいのか=どのような医療を提供したいのかということを改めて考え直すことが重要なのかな、とも思います。
現在、専攻医(後期研修医)で悩んでおられる先生方もおられるかもしれませんが、今、「こうするのが当たり前、この道を進むのが当たり前」と思っておられるところからもう一度、考え直してみる良い機会かもしれません。
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