裁判に至ってしまう医療事故を起こす医師の特徴として、「独善的な心理」「軽率な心理」があると言われています。
それぞれ、上司や同僚などの意見に耳を貸さないことや、本来やるべきことをしていないことが問題となっており、こうしたことが重なって大きな医療事故を起こしてしまう、可能性があるとのこと。
それと同様に、「あの産業医は現場のことを知らないくせに、勝手なことを押しつけてきて」などという不平不満が出てくるようだと、独善的な産業医と思われているということだと思われます。
では、そうした問題のある産業医と思われないためにはどうすればいいのか、今回はその工夫について書いてみたいと思います。
面談後の報告をしっかり行う
病院内であれ、会社内であれ、いずれにせよ「報・連・相」は非常に大事です。しっかりとできる範囲での情報共有を行い、その上で今後の方針を相談するようにしましょう。
やはりこれができていませんと、どうしても独善的な判断や考え方になりがちです。少なくとも面談をした社員の上司、人事労務担当者には面談後の報告をしっかりと行うようにしましょう。
もちろん、面談の場で「言ってほしくない」ということは無理に言わなくて結構だとは思われます。ただ、守秘義務を盾にとって「何も報告、相談をしない」という状況は好ましくないと思われます。
一方の意見だけでなく複数の話を聞いて判断
面談を行った社員の意見だけを鵜呑みにして、上司や会社に批判的な態度・言動をしてしまうのは控えましょう。
双方にも言い分はあるものです。少なくとも社員、上司、人事側の意見を聞いてみて、その上で総合的に判断を行うべきであると思われます。
私もこれで痛い目にあってきてますので、社員だけの意見を聞いて判断し、動いてしまうようなことは厳に控えるようにしています。
上から目線での指示はNG
産業医は、会社側へ勧告できる立場であり、まるであたかも「産業医の方が偉い」などと勘違いしていると問題です。
産業医の意見を尊重しながらも、最終的に判断を行うのは会社側であり、しっかりとそれまでに話し合いを行う必要があると思われます。
パターナリズム的な、上から目線での指示、勧告はできるだけ避けるようにし、あくまでも「話し合いましょう。社員、そして会社側も良い方向に向かうような、そんな方針で物事を決めていきましょう」といった態度であるべきだと私としては思います。
もちろん、何が何でも医学的に必要な措置はあるかとは思われますが、その正当性を理解してもらうよう会社に働きかけることも産業医の大事な仕事であると思われます。
以上です。
私も過去の会社では独善的な振る舞いをしてしまい、失敗していることがありました。同じ轍を踏まないよう、自戒の意味を込めて今回は記事を書いてみました。
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