産業医資格を得るためには、「所定のカリキュラムに基づく産業医学基礎研修50単位以上を修了」する必要があります。要は、基礎研修会に参加して、50単位を集める必要があるわけです。
ただ、50単位を好き勝手に取得しても資格は得られません。
1) 前期研修 14単位
・総論 2単位
・健康管理 2単位
・メンタルヘルス対策 1単位
・健康保持増進 1単位
・作業環境管理 2単位
・作業管理 2単位
・有害業務管理 2単位
・産業医活動の実際 2単位
2) 実地研修 10単位
3) 後期研修 26単位
がそれぞれ必要です。上記1) 前期研修、2) 実地研修、3) 後期研修の単位数を合算すると、50単位となります。
もちろん、50単位を一気に取得できる産業医科大、自治医科大が主催する集中講座に参加できれば一番効率がいいのでしょうが、高額な費用面、受講するためにまとまった数日間の休みが必要、さらには激戦必至の受講申し込み競争に勝たなければならないということがあり、なかなか参加できないという方もいらっしゃるでしょう。
こうしたことで集中講座を受講できないという方は、それぞれの単位取得ができる講座に個別申し込みが必要です。そこで今回は、細切れに必要な単位を効率よく取得する方法について書いてみたいと思います。
1) まずはスケジュール確認で予定を立てる
日本医師会の研修会情報一覧に開催スケジュールが掲載されていますので、こちらでお住まいの地域を中心に、必要な単位が取得できないか検討していきます。
この際、「生涯研修」を受講しても、必要な単位が得られないことにご注意ください。必要なのは「基礎研修」になります。
2) 「前期研修」では、一気に取得できる講座を
東京都医師会、神奈川県医師会、新潟県医師会、大阪府医師会、福岡県医師会では、「前期研修」を一気に取得できる講座を開催しています。現状、前期研修を修了するためには、こうした講座を利用するしかないようです。
ただ、こちらに関しても人気でなかなか予約がとれないということもあります。そのため、予約開始されたらできるだけ早めに応募をしておきましょう。
特に、医師会に加入されている方は、受講費の面で優遇されておりますので、よりオススメです。
3) 「実地研修」は早めに取得しておきましょう
実地研修は、参加人数が限られていることや、あまり開催されないこともあります。そのため、早め講座申し込みをしておくことをお勧めします。
「前期研修」+「実地研修」を取得済みにできれば、かなりヤマ場は超えたと思われます。あとはコツコツと後期研修の単位を集めるだけです。