産業医の仕事って、実際のところどうなの?一般企業での業務内容をご紹介

産業医資格をお持ちの方は結構多く、医師の4~5人に1人程度は資格のある方のようです。産業医の選任が必要な事業所は約16万件ほどで、全体として求人ニーズは高い状態となっています。

ところが、産業医、特に常勤での専任産業医となっている方は少ない状況です。なぜかと言えば、専任産業医を目指そうという方も少なく、臨床医であり続けることを希望される先生が多いからではないでしょうか。

「資格は、何かあった時のためにとっておく」というスタンスで、産業医を目指して資格をとる、という方は、残念ながら少数派のようですね。

まず、産業医の業務についても、一体どんなものかもあまり知られていないのではないでしょうか。そのため、産業医への転職が選択肢にも上がってこない、ということなっているように思われます。

そこで、専任産業医を行う方の例をとり、どのような業務を行っているか、具体的にお示ししたいと思います。

【大手自動車部品メーカーの専任産業医】
・月曜から木曜までの週4日、9時から18時までの8時勤務。
・1日に3件ほどのメンタルヘルス相談。場合によっては受診勧奨や休業勧告を行う。
・健康問題や家族の介護問題の相談。
・長時間労働者(残業や休日出勤時間が月80時間以上)の面談。
・健康診断の結果を見て、受診勧奨を行う。
・月に一回の職場巡視、安全衛生委員会出席。

…というようなことが業務としてあります。当然のことながら、土日の出勤・当直はなく、オンコールなどもありません。たまに救急搬送を要するような急病人が出ることもあり、対応を頼まれたりしますが、それも1年に2~3回ほどでしょうか。そこそこ忙しい時もありますが、多忙とは決してならない内容です。

デスクワーク主体の会社では、メンタルヘルス相談が、メインとなっています。この点からすると、うつ病などに造詣が深い精神科の先生の方が望ましいという企業も多いと思いますが、他科の先生でも、セミナーや経験を積むことによって、メンタルヘルス問題に対応できると思います。

疾患については、大学での講義内容+αといった知識でも対応できると思いますが、そこから、業務負荷を減らしてもらうように上司に掛けあったり、復帰後にどのように業務負荷を上げていくか、といった調整業務は、少し慣れが必要だと思います。ですが、こちらも1年経過してくれば、否が応でもできるようになってくると思いますので、それほど心配しなくても良いのではないでしょうか。

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