産業医の転職活動において、求人を探すのはやはり独力では難しいものがあります。医局や知人からの紹介といったパターンもありますが、基本的には「求人紹介会社」を利用して求人を紹介してもらうケースが多いと思います。
ですが、そもそも求人紹介会社は数多く存在しています。その中から「どの会社を選ぶべきか」というのが、求人を選ぶ前に迷ってしまうポイントとなってしまっています。
私は3回の転職の中で、大手の求人紹介会社から、「産業医の求人に強い」という比較的マイナーな会社にも求人紹介を依頼しています。その経験をもとに、「求人紹介会社」をどう選ぶのか、というポイントについて私見を述べたいと思います。
大手グループ企業？それとも専業企業？
医師の転職において、求人紹介を行っている企業は、大まかに分けて2つあります。
・大手グループ企業の中で、医師転職支援を行っている企業：エムスリーキャリア、リクルートドクターズキャリア、マイナビDOCTORなど。
・医師の転職支援をほぼ専業で行っている企業：民間医局、メディウェルなど。
こうした企業の中で、果たしてどのような企業を選んで求人紹介を依頼するのかということですが、私としては「大手企業の求人紹介会社を選ぶべき」であると考えています。その理由としては、以下のようなことがあると思われます。
在籍する転職エージェントの数の違い
資本力は、そのまま社員数にも関わってくるわけです。つまりは、大手企業の方が在籍する転職エージェントの数が多くなる傾向にあります。
もし転職エージェントの数が少ない場合、担当するエリアは広範囲になり、なおかつ担当する医師数も必然的に多くなります。結果、「忙しくて手厚く医師や企業などに対応できない」可能性があります。
また、転職エージェントと「相性が悪いなぁ」という場合、大手企業であれば「別のエージェントにして欲しい」と頼むこともできます。やはり人対人という関係ですから、合う・合わないということがあります。その点、転職エージェントの代えが利くというのは大きなメリットであると思います。
求人紹介を受けた後で、迷ってしまいなかなか返信していなかったところ「転職エージェントを代えることもできますが、いかがでしょうか？」と提案されたことがあります。これも、大手でエージェント数に余裕があるからこそできることだと思います。
求人数に違いはある？
医師転職を専業としている企業と大手グループ企業。その求人数に違いはあるのかという点ですが、産業医の求人という点においては、「さほど違いがない」というのが正直なところです。
また、「産業医の転職に特化した」求人紹介会社というところにも登録したこともありましたが、「この会社でしかお目にかからない好条件な求人」というのもありませんでした。こうしたところも、他と求人数については横並びかな、という印象です。
ついつい「特化している求人紹介会社の方が、隠れた好条件の求人がありそう」と思いがちで、私も手当たり次第に求人紹介会社に登録してしまった時期もありますが、「なんだ、そんな隠れ好条件求人なんてないんだ」というのが結論となりました。
手当たり次第に登録するのは、転職エージェントとのやりとりが増えてしまい、自分の首を絞めることになってしまい、オススメできません。「大手2社でいい」と私としては思っています。
こうしたこともありましたので、求人紹介会社を比較するなら、転職エージェントのレスポンスであったり対応、交渉力といった点で行うべきであると思った次第です。
「大手企業のグループ会社」という安心感
もちろん、利用する医師にとってもそうですが、産業医を募集している企業にとっても、「大手企業のグループ会社」という安心感はあると思います。
「大手企業が紹介しているから」というだけで企業も医師を採用するなんてことはないとは思いますが、それでも「どこが紹介してきているのか」ということにおいて、大手のグループ会社であるということは少なからずプラスに寄与する可能性があります。
実際、産業医募集をしている企業で、人事の採用担当者が大手企業とそうでない企業の担当者に応対している際、やや態度に違いを見せていたのを目撃したことがあります。笑
私ならこの紹介会社を選ぶ
上記のような理由で、私が次に転職活動をするとしたら、大手企業のグループ会社から求人紹介会社を選びます。
また、3回の転職の中で、「やりとりのしやすさ」「レスポンス・対応の速さ」「面接でのフォロー」「転職エージェントの質」などをそれぞれの企業で見てきた中で、やはり
リクルートドクターズキャリア[PR]がよかったと思っています。
次に転職活動をしなければならない、ということになったら、この2社になると思います。もしこれから産業医の転職活動を行うという方がおられましたら、まずこの2社から登録し、相談をしてみてはいかがでしょうか。
