勤務医が産業医になる上でのメリット・デメリットをChatGPTに相談してみた【医師の転職】

若手社員との面談で、「とりあえず悩んだらAIに相談をしてみる」と言われて、アラフォーの私は「そうか、もはやそういう時代なのか」と隔世の感だな、と思った次第です。

ですが、そこで気になるのが「AIが出したものを『答え』として良いものか?」というところですが、その若手社員は「それを鵜呑みにするのではなく、考える材料にするんですよ」とのことで、どうやら「アイデア出し」の部分を担ってもらっているとのことです。

では、「勤務医が産業医になろうかどうかで悩んでいて、それに対してAIはどう答えるのだろうか?」と気になったのでChatGPTに聞いてみました。具体的には、「勤務医が産業医になる上でのメリット・デメリットはどう考えるのか?」というところを質問してみました。

産業医になる上でのメリット

メリットとしては、以下の3つを挙げていました。

・メリット1:ワークライフバランスの改善
・メリット2:社会的意義のある予防医療への貢献
・メリット3:ストレスが比較的少ない業務環境

とのことです。メリット1と3で、要は「業務負荷や心理的負担が低く、当直・オンコール・呼び出しなどもなくラク」ということを挙げているところで、「おお、AI君は大分ぶっちゃけるね」と思いました。

メリット1では、「多くの企業では週5日、定時(9時〜17時前後)の勤務が基本であり、夜勤や休日出勤はほとんどありません。また、診療業務がない場合は精神的にも余裕を持ちやすく、自身の生活リズムを整えやすい点が魅力」と説明しています。QOMLが格段と向上する、というのはまさにその通りかな、というところですね。

メリット3としては、臨床医との比較で、「産業医は、急患や診断ミス、訴訟リスクといったプレッシャーが少ない職種とされています。勤務医では、診療科によっては常に命のやり取りがあり、ミスの許されない環境で働くことが求められます」と説明しています。

このあたり、内科や精神科から産業医になったのと、外科医から産業医になるといったところで、かかるストレスはやはり大きく異なるな、というのは私にとって新たな視点でした。

ちなみに、メリット2については、「産業医の主な役割は、労働者の健康管理と職場環境の改善を通じて、疾病予防・健康増進を推進することです。つまり、病気になった人を治療するのではなく、病気にならないようにする予防医療の最前線に立つ職種です」とのことです。あとは「個」ではなく「集団」に介入できる点などを挙げてくれると嬉しいかなぁ、と思った次第ですかね。

産業医になる上でのデメリット

では、デメリットとしてはどうでしょうか。

・デメリット1:臨床スキルの低下と医師としての成長機会の限定
・デメリット2:企業文化や人間関係への適応が必要
・デメリット3:年収・キャリアの伸び悩み

このあたりも、表層的なところだけではなく、ズバリと的を射た点を挙げてくれているな、という印象を私は抱きました。

「デメリット1:臨床スキルの低下と医師としての成長機会の限定」は、臨床医としての視点であり、「いつかまた臨床に戻りたいと考える医師にとって大きな不安要素」とのことです。そもそも臨床の戻る気がない(戻れない)私としては、視野になかなか入らない問題ですが、「主軸は臨床に」とお考えの先生も中にはいるので、大事な視点ですね。

「デメリット2:企業文化や人間関係への適応が必要」についてですが、これはこれから産業医になろうとお考えの方には大事なところかなと思ったのですが、「医療機関ではなく企業という組織に属して働くことが多いため、医療現場とは異なる文化や価値観に順応する必要があります」と指摘しています。

具体的には、「たとえば、上司や人事部との連携、法令順守やコンプライアンス、経営的な観点での判断など、医師としての職務にとどまらず、企業人としての振る舞いが求められます。このような環境に馴染めず、『自分の意見が通らない』『健康よりも業績が優先される』と感じてフラストレーションを抱く産業医も存在します」とのことです。

やはり特に常勤産業医として勤務を始めて、一社目ですとカルチャーショックのようなものを感じる、というところはあるかもしれません。ですが、それぞれの考え方や立場もあり、妥協点を見つけていくといったことも大切なことであり、そうしたことを話し合いで見つけていくのは、私としては結構好きなところだったりします。

「デメリット3:年収・キャリアの伸び悩み」ですが、「高収入や専門医資格によるキャリアアップが見込めます。しかし、産業医の報酬は安定している反面、上限が見えやすいのが現実です。特に若い年齢で産業医に転職した場合、将来的な昇給や専門的地位の獲得が限られ、給与面や自己成長の面で物足りなさを感じることがあります」との説明でした。

これはまさしくそうですね。年収面で言えば、本業に加えてどの程度バイトで稼げるか、といったところに関わってきやすいところですね。一方で、「若い年齢で産業医に転職した場合、将来的な昇給や専門的地位の獲得」とのことですが、そのようなことを望む若手はそもそも産業医にならないのでは…とちょっとツッコミたくなるところではありますかね。

以上となります。
なるほど、たしかに相談して「アイデア出しをする」「考えを整理する」「新たな視点を手に入れる」といったところはAIに頼るのもいいのかな、と私としては思いました。

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