「コネなし」かつ「未経験」で常勤産業医になるために乗り越えるべき3つの壁と解決法

私自身、後期研修をドロップアウトして「常勤産業医になろう」と思っていましたが、なかなか上手くいきませんでした。そのため、「コネがなきゃダメなんだ」「しっかりキャリアを積んでいなきゃなれないものなんだろうなぁ」などと思い込んでしまっていました。

ですが現在、私は常勤産業医として勤務し続けられておりますし、コネや専門医資格もありません。もちろん、「コネなし」かつ、「未経験」の状態で常勤産業医になるためには乗り越えるべきいくつかの壁はありますが、その問題の解決法はあります。

そこで今回の記事では、「コネなし」かつ「産業医未経験」で、なおかつ私のような専攻医(後期研修医)ドロップアウト組でも常勤産業医になるための方法について書いてみたいと思います。

一つ目の壁:求人の少なさ

産業医の転職で、まず難点なのが「求人の少なさ」です。そもそも常勤産業医を募集しているのは、「従業員数1000人」規模の大企業です。そのため、なかなか首都圏ではないとそのような求人は出ていないと言えます。

また、産業医求人の中には、「産業医としての勤務経験2年以上」など、経験者であることが条件であったり、あるいは「経験者を優先的に採用する」という企業もありますので、さらに応募できる求人数は減ってしまいます。

そのため、対応策としては、

・東京などの求人数が比較的多い地域での勤務を検討する。

・「一社目は経験を積むため」と割り切って、希望条件を満たさなくてもある程度は妥協する(特に年収面)。

・転職エージェントに相談して、求人情報をいち早く知らせてもらう。

といったことが挙げられます。

私も関東に片田舎が地元ですが、そこには求人があるはずもなく、そのため現在は東京で勤務をしています。東京近郊だったら、「東京で産業医」一択だと思います。

また、産業医には「一社目の壁」があるもので、「産業医としての勤務経験がある」場合は選択の幅が広がります。そのため、ある程度は希望条件を譲歩して「とにかく経験を積む」ことを優先することも重要です。

未経験で産業医へ転職する際に「希望年収へ届かない求人」も検討すべき3つの理由
転職を考える際、「希望年収」というのは求人を選定する上で非常に大切な要素です。仕事である以上、やはり労働の対価を当然もらうわけであり、「希望年収に届かない」求人は最初から検討する対象から外してしまう可能性があります。 しかしちょっと待ってく...

あとは、産業医の求人は希少ということもあり、すぐに充足してしまいます。つまりは、求人が出て応募までの時間ができるだけスピーディーであるほどチャンスは増えます。

自分で求人情報を調べて応募するのは、コネなしかつ未経験者である場合はとても困難です。そのため、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアの転職エージェントにあらかじめ相談しておき、求人情報をいち早く教えてもらうようにしておくことがオススメです。ちなみに、利用するドクター側は無料ですのでご安心を。

二つ目の壁:採用面接対策

産業医の内定を得るためには、「書類選考→一次面接→二次面接」というステップで勝ち残る必要があります。

勤務医の場合は、採用面接も「顔合わせ的な意味合いしかない」ところもあったりしますが(最近だと、しっかり面接する医療機関も増えています)、産業医の場合は「採用面接対策」をしっかりと行っておく必要があります。

解決策としては、こちらの記事

産業医になるために企業の採用面接で「内定を勝ち取る」ための4つのポイント
産業医になるためには、認定産業医の資格を取得することも大事ですが、それ以上に「企業の採用面接で内定を勝ち取る」ことが必要となります。 勤務医の転職に比べると、産業医の転職では「採用面接で落とされる」可能性は高いと思います。実際、私も産業医経...

に詳しく書いておりますが、ポイントとしては、

・「一次面接と二次面接の違い」を理解

・産業医の採用面接でよく質問される4つ

・「履歴書・職務経歴書」で自分の弱点を洗い出す

・個別の企業対策

といったことを意識して対策を練っておくべきだと思います。

どのようなことを質問されるのか、そしてその回答をどうすべきかについては、

産業医の採用面接で「最低限、用意しておくべき」3つのこと
産業医の採用は、基本的に書類選考→一次面接→二次面接といった流れで進んでいきます。臨床医の採用面接に比べて、産業医の面接では答えるのに窮する質問というのが出てくるように思います。 「よくされる質問」については、やはり自分なりに回答を用意して...
産業医の採用面接でよくある質問まとめ
産業医の採用面接では、やはり臨床医の採用面接とは大きく異なります。その理由としては、臨床医の場合は院長などの施設長、科長などが面接を行い、質問を行うことが多いですが、産業医面接の中心は、人事部などの課長・部長などが実施することが多いです。 ...

こちらの記事をご参考にしていただけますと幸いです。

特に「どうして産業医になろうと思われたのですか?」などの志望動機についての回答はぜひ練っておきましょう。

三つ目の壁:「未知」ゆえの不安

産業医になる上での最大とも言える壁は、「産業医ってよく分からない」「産業医が周囲にいない」ため、言わば「未知」ゆえの不安だと私としては思っています。

そもそも産業医科大学でない限り、大学で「産業医について」などという講義もないでしょうし、初期研修の際に体験する機会もありません。そのため、「よく分からないものになる」ことへの不安や心配は大きいと思います。

ですが、幸いにして産業医になって「仕事が辛くて辛くて…」という人に今まで会ったこともないですし、そんな声を聞いたこともありません(職場の人間関係でのトラブルは除きますが)。ですので、その点はご安心して飛び込んでみて欲しいと思います。

少なくとも「当直・オンコール・長時間の残業・時間外の電話や呼び出し」はなく、QOMLはこの上なく良くなると思います。

また、周囲からの反対も大きいと思います。実際、私の両親も反対し、「臨床医としてキャリアを積む」ことを望んでいました。この点も、仕事は結局のところ自分で選ぶものですし、ある程度のキャリアを積めば反対する人もいなくなってくるでしょう。

以上です。
もし認定産業医の資格をお持ちで、「これから転職活動を始めてみたい」ということでしたら、まず手始めにリクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアの転職エージェントに相談して、求人情報を教えてもらうところから始めてみてはいかがでしょうか。

実際、私も求人情報を目の当たりにすることで今まで漠然としていたイメージが一気に具体的になりました。「どうしようか…」と悩んでいるぐらいでしたら、まず一歩踏み出してみましょう。

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