片頭痛での遅刻や欠勤を「メンタル疾患?ズル休み?」と疑われてしまっていた社員【産業医マニュアル】

私も片頭痛持ちとして、こうした梅雨の時期や台風シーズンなどは憂鬱になる気持ちが分かるのですが、その片頭痛が原因で「メンタル疾患?ズル休み?」と疑われてしまっていた女性社員がいました。

片頭痛の痛みが強くなっていたのが月曜の朝であることが重なっていたため、月曜の朝に遅刻したり、あるいは欠勤することが多かったということです。そのため、上司は「これは片頭痛を理由に遅刻したり休んでるだけで、本当はメンタル疾患なのでは?」と疑って相談に来られました。

そこで本人と面談し、よくよく話を聞いてみると、痛みの部位や前兆、受診歴もあって「まさしく片頭痛」と思われました。ただ、子供の頃は親に連れられて小児科や内科を受診していたそうですが、もう受診しなくなってしまい、市販の解熱鎮痛薬で対処していたということが判明しました。

そのため、「頭痛外来」を受診するよう指示し、受診した結果、解熱鎮痛薬ではなくトリプタン製剤が処方され、かなり痛みは軽減したとのことです。現在ではかなり遅刻や欠勤は減ったとのことです。

やはり「どうせメンタルの問題だろ」と決めつけるのはよくなく、しっかりと受診勧奨や診断をつけてもらい、治療を行ってもらう、というステップを踏むことも重要だなと思った事例でした。

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