産業医への転職でお悩み中の医師におすすめしたい「悩むより動く」ことのススメ

「産業医になってみようかな」と思ったとしても、実際のところ「で、産業医って何を仕事にしているの?」「産業医に転職したら、どのようなことをするの?」と考えてみると、なかなかわからないという方は多いのではないでしょうか。

実際、私自身も「産業医になろうかな」と興味感心を持ったのは、後期研修医をしていた時の先輩医師のおすすめがあったからで、それより前には一切、思いもしませんでした。また、「興味あるかも」と思ったとしても、周囲に産業医を生業としている人もいませんでしたし、当時はツイッターやフェイスブックもなく、情報らしい情報にはリーチできていませんでした。

「偶発的」なきっかけ

「転職」につながることは、偶発的なことが多いと思います。私の場合、先輩の「産業医の資格はいざという時役に立つ」の一言が産業医への転職に繋がりましたし、それからの転職も、「なんかこの会社良いかも」と思ったきっかけはやはり意図しない出来事だったりします。

ですが、キャリア上の偶発的な出来事は、実は「自分から動いた結果」である部分も多いのではないかと思います。私が先輩にキャリア上の相談をしていなかったら、「産業医資格」の話もでなかったでしょうし、とある講座を受けに行った時の講師が「労働衛生コンサルタント」の資格について話していなかったら、受験しようとは思わなかったように思います。

「自分から興味を持って動いてみる」という、こうした能動的な情報収集は、やはり転職を考える上で重要であるということなのだと思っております。

情報収集のススメ

産業医への転職を考えているのならば、そもそも産業医として働くために「認定産業医の資格を取得する」ということが大多数の医師にとって必要になると思います。

となりますと、50単位を取得する必要があり、多くの時間、座学を受けることになります。この座学で「基本的な産業医の仕事」を学ぶわけですが、この講座で興味を持てるかどうか、というところもご自身が「産業医になるべきかどうか」という分かれ道の一つではないかと思われます。

実際、友人も開業のためにこの講座を受けておりますが、臨床にしかほとんど興味がない彼は、「産業医は…まぁ、常勤でやろうとは思わないな」と言っていました。笑

ですので、これもまた重要な情報収集の一つであると思います。ついでに認定産業医の資格も取得できますので、「情報収集がてら、資格も取得する」ということもよろしいのではないでしょうか。

悩むより情報収集

あとは、転職を考え始める際にやるべきなのが、「実際の求人票を見てみる」ということです。産業医への転職に限らず、勤務医で転職を考えている際であっても、「求人票を見てみる」ことで、一気に漠然とした転職へのイメージが具体的になっていきます。

年収や業務内容、勤務日数・時間など、どれがどの程度で、そして「結果的にいくらもらえるのか」ということが分かると、現在、転職をすべきかどうかを考える非常に重要な判断材料になります。

今ですと、ネットである程度は求人票が見れますので、「転職しようかな…どうしようかな…」と悩み続けるぐらいであれば、しっかりと求人票を見て判断をする、ということをやっておくべきだと思います。

「相談」の目的

そしてもう一つ、「誰かと話をしてみる」ことも重要です。自分がどのような希望を持っていて、どのように働きたいのか。漠然としていた内容を、言葉にすることで自分自身も「あ、そうか。自分はこれをしたかったのか/したくなかったのか」ということが明確化していきます。

誰かに相談をする、というのは、答えを得るためという目的の側面もありますが、それよりもまずは「自分の考えや思いを整理する」という目的もあるのだと思います。

ですので、できることならば、求人紹介をしてもらいつつ、求人紹介会社の転職エージェントに転職相談をしてみる、ということも大事なことだと思います。実際、私自身もリクルートドクターズキャリア[PR]の転職エージェントに相談したことで、一気に転職へと考えが傾いていきました。悩んでいる段階で、相談をすると「自分はどうしたいのか」ということがはっきりとする可能性があります。

転職においては、悩み続けているより、情報収集や相談といったことで「能動的に動いてみる」こともまた大切なことだと思います。

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