産業医ビギナーが意外につまづきやすい「定型的な業務以外」のポイント【産業医マニュアル】

産業医になったばかりの頃、安全衛生委員会出席や巡視などの定型的な業務はさほど困りませんが、それ以外の業務で「う~ん、これは困ったなぁ」と思うことがありました。

最初に入職した企業は、私以外に保健師さんはいましたが、先輩産業医がおりませんでしたので、それこそ手探り状態で業務に当たっていましたので、つまずきは何度となく経験したように思います。

そんな産業医ビギナーが意外につまづきやすい「定型的な業務以外」のポイントについて今回は書いてみたいと思います。

面談後の対応

「産業医面談をお願いします」と言われ、面談自体はとりあえず「話を聞く」ということでできると思います。さて、その後にどう対応したらいいのか、ということがよく分かっていないとつまづいてしまうと思います。

就業制限が必要な社員さんがいた場合、「どういった人たちにそのことを伝えたらいいのか?」といったことや、就業制限の内容について相談したい場合も、「誰に相談したらいいのか?」といったことが分からなかったりすることがあります。

その場合、ある程度経験があれば「とりあえず人事労務担当者、直属上司や所属長に伝えておけばいいんだろうな」といったことが分かるし、あるいは相談に関しても「上司に社員の現状について聞いておいて、どの程度の制限が必要なのかそこで相談しようかな」と分かりますが、そういった面談後の対応はビギナーだと分かりづらいと思われます。

他にも、健康相談についても「受診勧奨を行い、その診断結果を踏まえて再面談しよう。すぐさま休養が必要な状態ではないことを上司に伝えておいて、今後のことは診断結果を踏まえて相談することにしよう」といった流れも、経験があれば面談中になんとなく想像できますが、それもやはり未経験ですと難しいのかな、と思います。

社員と人事・上司との板挟みでの対処法

精神科通院中でたびたび遅刻・欠勤している社員がいたとして、その社員自体は「また長期休養はしたくない」と言っていたとします。ですが、「そのような状態では働かせられない。しっかり治してから復職してもらいたい」と人事・上司が主張していたとします。

さて、そのような板挟み状態に産業医が立たされたとして、どのように対処するのかというのも、産業医ビギナーとしては対処をどうするか、悩みどころではあります。

そうした場合、「人事・上司が休めと言っていることだし…」と社員に伝えたところで、社員は「いや、働けますって」と言われてしまえばそれまでです。さらに、「主治医に意見を求めてきてください」と言ったところで、なかなか主治医も「休んだ方がいい」とは(患者本人が希望していない以上)言えないと思われます。

人事・上司も「早く対処してくれよ」とせっついてくるわけですし、「どうしよう、どうしよう…」と焦ってしまうこともあります。

私としては、社員さんに「では、まず2週間遅刻や欠勤せずに勤務できるか試してみましょう」と提案することが多いです。そのトライアルを実施し、「2週間後に勤務状況を面談で確認して、改めて就業可否判断をそこで行うのはいかがでしょうか」と提案すると、人事・上司も納得すると思われます。

以上です。
症例を経験したことのない疾患の治療が難しいように、経験したことのない事例ですと、産業医業務も難しく感じるように思います。ただ、これも慣れですので、もし産業医の仕事にご興味がありましたら、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアにご登録の上、求人についてご相談いただいてはいかがでしょうか。

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