某大手の求人紹介会社で、「オンラインのみ、訪問不要」という求人があるということが一時期話題にもなりました(医師側の報酬が激安という点も話題でしたね)。
コロナ禍では、たしかに「職場巡視もオンラインで行う」といったことを行う企業もあったようですが、それにしても「一切、訪問せず」というのは果たして問題がないのか、といった側面も気になるところです(そもそも、それを求人紹介会社が謳うのも問題ないのか、ということもありますね。だからこそ、軽く炎上したというのもあるでしょうが)。
今回、この求人紹介会社でオンラインの対応のみで「訪問は不要」という求人の詳細(正体?)について話を聞けましたので、書いてみたいと思います。
「オンラインのみ」求人の詳細
結論から言ってしまうと、この「オンライン対応のみ、訪問は不要」と謳っているのは「産業医の選任はまだ必要のない規模(従業員数50人未満)の企業で、そろそろ産業医を雇う準備として、お試しで雇ってみてはどうでしょうか?」というプランの求人だそうです。
こちらの某大手求人紹介会社は、企業側のサポートを行う事業もやっており、社員数が40人程度になってきたような企業に「そろそろお試しで産業医を雇ってみませんか?そのサポートもさせていただきますよ」と働きかけているようです。そうした中で、「おためしなら、雇ってみようかな」と企業がそのプランに加入をする、ということもあるわけです。
ですので、3ヶ月というひとまずの期間を決めて産業医を雇うというプランでの話であり、「そもそも産業医の選任が必要ではない企業を対象とした求人」ということでした。だからこそ、産業医の報酬もかなり安めに設定されているようです。
誤解が広まってしまった背景
上記の「おためしプラン」での話が、どうやらこの求人紹介会社が扱う産業医求人全体の話と混同されてしまっていたため、「産業医にオンラインだけ・訪問もしなくて良い、その代わり安く買い叩いている」というような誤解をされていたようです。
また、SNS上ではセンセーショナルな部分(「大手求人紹介会社が、ヤバイことやっている」と)だけがどうも広まってしまい、「それは、おためしプランのことだけです。他の産業医求人はそのような募集はしていません」という真相部分はあまり言われていないように思います。
実際、こちらの企業では他にも嘱託産業医の求人が扱われており、そうした求人についてはしっかりと訪問(1ヶ月に1度、2ヶ月に1度などと明記されています)が必要となっています。
上記のような誤解もあり、どうも「名義貸し」的なアヤシイ雰囲気があるバイトと勘違いされてしまったかもしれませんが、決してそのようなことはないというのは改めてお伝えできればと思っています(大手の求人紹介会社ということもあり、そもそもそんなアヤシイことはしないでしょうしね)。

