若手医師が「初めての転職」で失敗しないための3つのポイント

若手医師で、特に「初めての転職をする」ということになりますと、とにかく悩む場面は多いと思います。「求人、とりあえずいっぱい紹介してもらったけど、結局どこに応募しようか…」「いくつか応募してみたけど、どこに入職すればいいんだろう…」「そもそも転職はすべきなんだろうか?」といったことで悩む方は多いと思います。

実際、私は迷いに迷って求人に応募し、内定をもらった病院もありましたが「やっぱりやめておこう」と内定辞退をしてしまいました。私の初めての転職は、「右往左往」という言葉がピッタリだったと思います。

そこで今回は、若手医師が「初めての転職」で失敗しないためのポイントについて書いてみたいと思います。

ポイント1 いきなり求人の検討をしない

「転職って、求人探しや求人選びから始めるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、それだととにかく迷ってしまいます。それよりも先にやることがあるわけです。

転職活動を始めるとなった場合、まずは次の順番で考えをまとめておきましょう。

1) 転職の目的を決める。

2) 希望条件を洗い出して、優先順位を決める。

3) 求人選びを開始

この順番で進める方が、迷わずに済むと思います。「1) 転職の目的を決める」ですが、これは「この転職は何のための転職なのか」ということを決めることです。基本的にはワンセンテンスで、「どんな転職にするのか」と説明できるようになると良いと思います

私の場合は、「当直やオンコールはもう無理だから、自分に合った働き方をできる転職」ということになります。他にも、「今後のことを考えて、キャリアアップを図る転職」「とにかく年収アップを実現するための転職」などでも良いと思います。

この「目的」がありませんと、とにかくブレにブレ、さらには妥協を重ねるといったことにもなりかねません。ですので、まずは「目的をハッキリさせましょう。

目的を決めたら、次に「2) 希望条件を洗い出して、優先順位を決める」という作業に移ります。「年収は1200万円以上」「週4勤務」「勤務時間はこのぐらい、残業はこのぐらいがいいな」「当直やオンコールは月このぐらいの回数以内で」といった形で、まずは「どんな勤務条件が良いのか」ということを、思いつく限り挙げていきましょう。

その後で、「優先順位」を考えていきます。「年収1200万円以上はマストだな」「当直は週2回以内」…と、必須のものを絞り込んで、その優先順位を考えていきます。結果、上位5番目ぐらいまでに絞り込めるといいかと思います。

ここまでできたら、次にリクルートドクターズキャリア[PR]などの転職エージェントに相談をしてみましょう。

この段階であれば、どんな目的なのか、希望条件なのかということはスラスラと伝えることができると思います。結果、エージェントにもより明確なイメージを持って求人紹介ができるのではないでしょうか。

ポイント2 求人選びは「段階的」に

求人票をいくつかもらって、「この求人しかない!」と運命的な出会いをすることも稀にはありますが、基本的には「うーん、どれにしようか決めかねるなぁ」ということが多いのではないでしょうか。

そもそも、希望条件で絞っているため、「横並び」な求人がそこには列挙されているはずですので、迷うのは当然です。

優先順位をつけた希望条件で考えてみても、それは決めかねてしまうというところでしょう。ですので、「いきなり求人票をもらって、その場ですぐ決める」ということではなく、段階的に求人選びをしてみてはいかがでしょうか。

もらった初日、まずはそれぞれの求人の良い点、悪い点をメモして残しておきましょう。また、最初に見た時の印象などについても書いておくと、後々役立つことがあります。

その次の日、5つの求人があったら、そこから3つに絞ってみる。さらに次の日、3つの中から「応募したいのはどれか」と見てみることをおすすめします。なぜこうした段階を踏むべきかと言いますと、やはり間隔をあける、そして繰り返し比較検討することで、冷静に細かな点を踏まえて判断できるからです。

ポイント3 エージェントとのコミュニケーション

ポイント2のような求人選びをしてみて、「今回はエントリーしない」という判断になることもあります。その場合は、ぜひエージェントに「実はこの求人とこの求人で迷ったのですが、結果は応募しないことにしました。その理由としては…」ということをメールなり、電話なりで伝えておきましょう。

ドクターとエージェントとで、やはり「認識の違い」というのは生じることもあります。特に、希望条件の優先順位などは齟齬が生じやすい点です。ですので、その認識を補正するためにも。「フィードバックを行う」ということが大事になってきます。

「この求人紹介会社だとピンとこない…他の会社に登録してみるか」とする前に、ぜひ「こんな求人を探してます」と伝えてみましょう。そうすることで、「ならば、この求人はいかがでしょうか」と紹介してもらえるはずですので、ぜひ「まずはコミュニケーション」をとってみてはいかがでしょうか。

以上です。
上記の3つのポイントは、やはり転職活動をするうえで基本となる部分であり、特に「初めての転職活動」では一つずつチェックすべきところであると思います。

もしこれから転職活動ということでしたら、上記を実践の上、私も転職活動で毎度お世話になりましたリクルートドクターズキャリア[PR]などにご登録の上、求人紹介をしてもらってはいかがでしょうか。

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