カンファレンスのメリットとしては、さまざまな視点からの指摘を受け、独善的な治療にならないことが挙げられると思われますが、その反面、「とにかく無駄に長い」「建設的な議論になってない」といったところでは、対費用効果が非常に低くなってしまうことがあります。
私が以前勤務していた病院でも、御多分にもれずそのような状況であり、「とにかく苦痛」「当直明けに重なると睡魔に襲われる」といったことがありました。もちろん、下っ端の立場からそのようなカンファレンスを改善させようということは言い出せるわけもなく、2~3時間にも渡るカンファレンスに毎週出席していました。
そんな中、「労働密度の高い研修病院かどうかはココを見ろ!」という記事を読んでまさしくこういうことが言いたかったのだな、と妙に腹落ちしました。カンファレンス見学を行い、研修病院を判断する基準にするべし、といった内容なのですが、私としましては、
1)「とりあえずカンファ」は思考停止の第一歩。
2)カンファは最大で30分。それ以上は効用が逓減する。30分ですら長いと心得る。
3)カンファはオールスタンディングで。座ると緊張感が減って無用に長引く。
4)病歴、サマリーなどの音読は時間対インプット効率が悪い。まずは全員、紙で黙読する。
といったところに大きくうなずきました。「病歴、サマリー音読」は、研修医レベルでしたら必要なことかもしれませんが、それ以降のドクターに課せられる意味はないと考えます。また、「カンファは最大で30分」と、制限時間を設けてダラダラと続けないところも重要だと思われました。
医師においても「働き方改革」が求められる今、とりあえずのところカンファレンスの見直しというのも重要なことではないでしょうか。