空気清浄機/除じん機の種類と特徴について

重力沈降式除じん装置:粉じんの自然落下を利用して粉じんを除去する除じん装置である。粉じん量が極めて多く、かつ粒径の大きい粉じん(50 μm以上)を含む空気を清浄化する際に、サイクロンなどの空気清浄装置の前置き装置として用いられる。
 
慣性力式除じん装置:じゃま板などに粉じんを含んだ空気を衝突させることにより、粉じんだけを除去する方式の除じん装置である。装置への流入速度が速いほど慣性力が高まり、除じん効果は上がるが、微細な粒子では慣性力があまり効かない(20 μm以上のものが対象)ので、その適応範囲には限度がある。
 
遠心力除じん装置:遠心力を利用して粉じんを除去するのが、遠心力除じん装置である。空気を回転運動させると、気流中の粒子は、重力のため遠心力が働き、装置内壁に衝突し、内壁との摩擦により回転運動エネルギーを失い、重力により下方へ落下する。サイクロンが代表的なものであり、粒径5 μm以上の粉じんを除去するのが一般的。
 
ろ過除じん装置:布、紙などのろ材によりろ過することにより、粉じんを除去する。バッグフィルターが代表的なものであり、1 μm程度の小さな粉じんでも除去できる。バッグフィルターの構造には、円筒状と封筒状の2種類の形状のろ布と、パルス式と機械振動式の2種類の払い落し装置の組み合わせによる4種類の形式のものがある。
 
充填層フィルタ(エアフィルタ)による粒子の捕集は、主に粒子と繊維との衝突効果を利用しているので、ろ過風速を下げると除じん性能は低下する。

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