常勤に縛られない、「非常勤を組み合わせる」医師の働き方のメリット・デメリットとは

「常勤で週5日働く以外の道はないのだろうか」と考えていらっしゃる先生もおられるのではないでしょうか。当直やオンコールが続く日々のなかで、体力的にも精神的にも余裕がなくなり、「もう少し自分の時間を持ちたい」と思うこともあるでしょう。

かつては医師、特に勤務医は「常勤で働き続けるのが当たり前」という空気がありました。しかし最近は、非常勤の勤務先を組み合わせながら、自分の生活に合わせて働く先生も増えてはいるように思います。

一方で、「収入は下がらないのか」「複数の職場を掛け持ちして大丈夫なのか」といった不安から、一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。特に産業医への転職を考えている若手~中堅の先生にとっては、臨床との両立も含めて、働き方全体をどう設計するかが大きなテーマになると思います。

この記事では、常勤にこだわらず、非常勤を組み合わせて働くスタイルのメリットとデメリットを、それぞれ3つずつ取り上げて整理します。働き方を見直す際の判断材料として、参考にしてみてはいかがでしょうか。

メリット1 平日にまとまった自由時間ができる

最大の魅力は、時間の余裕が生まれることです。常勤で週5日働いていたころと比べて、勤務日数が減った分を、家族との時間、旅行、スポーツ、趣味、自己研鑽などに充てている先生が多いようです。育児や家事との両立がしやすくなり、「毎日が学生時代のように感じる」と話す先生もいます。

特に、平日に休みを取れる点は見逃せません。土日は混雑する場所も、平日ならゆったり楽しめます。役所や銀行、子どもの学校行事など、常勤では調整しにくかった用事も、無理なく済ませられるようになります。参加したいイベントや勉強会があったときにも気軽に動けるため、生活全体の満足度が上がったという声もよく聞かれます。

また、時間に余裕ができると、心身のコンディションも整いやすくなります。睡眠や運動の時間を確保できれば、結果として仕事の質も安定します。「長く医師を続けるための働き方」として、非常勤を組み合わせる選択をする方も少なくありません。

時間が増えると、仕事への向き合い方にも余裕が出ます。「長く続けられる働き方」を考える第一歩になりますよ。

メリット2 やりたい仕事に絞れる

常勤を離れて勤務先を自分で選べるようになると、仕事の中身を取捨選択しやすくなります。たとえば、当直や緊急対応といった負担の大きい業務を減らし、外来や健診、産業医業務など、自分が本当に続けたい仕事に集中することができます。

常勤の場合、病院の方針や人員の都合で、希望しない業務を任されることも珍しくありません。非常勤であれば、契約の段階で業務範囲を確認し、合わないと感じたら見直すこともできます。仕事との距離感を自分でコントロールできることは、大きな安心材料になります。

さらに、資産運用などで一定の蓄えができ、「無理に働かなくても大丈夫」という気持ちの余裕から、あえて働き方を変えた先生もいます。収入だけを最優先にせず、やりがいや生活の質を重視する選択ができるのは、非常勤を組み合わせる働き方ならではの強みです。

メリット3 空き日を使って収入を補える

勤務日数を減らすと収入が下がるイメージがありますが、工夫次第で補うことも可能です。空いた日にほかの医療機関でアルバイトをして、収入を調整している先生は少なくありません。時給の高い勤務を上手に組み合わせた結果、常勤のころより収入が増えたという声もあります。

医師の非常勤は、一般的に時給や日給の水準が高めです。そのため、働く日数が少なくても、勤務先の選び方次第で収入を確保できます。さらに、産業医や健診業務、当直を伴わない外来など、体への負担が比較的小さい仕事を選べば、無理なく続けやすくなります。

また、空いた時間を使って、新しい資格を取ったり、専門分野以外のスキルを磨いたりする先生もいます。たとえば、麻酔科標榜医の取得や、産業医としての研修受講などです。収入を補うだけでなく、将来の選択肢を広げる時間としても活用できます。

デメリット1 収入が減りやすく、条件次第で大きく変動する

一方で、非常勤を組み合わせる働き方には、課題もあります。まず挙げられるのが、収入面です。常勤よりも収入が下がるケースは多く、「平均年収の下限くらい」と感じている方もいます。

特に注意したいのは、勤務先によって条件に大きな差があることです。基本給が低く、残業代もほとんど出ない職場では、時間外の仕事が増えても収入に反映されません。給与の減少を補いきれず、結局、常勤に近い勤務日数に戻る方もいるそうです。

また、非常勤は勤務先の事情に左右されやすい面があります。外来の縮小や契約内容の見直しなどで、突然、勤務日数や収入が変わる可能性もあります。賞与や退職金、社会保険、福利厚生といった常勤ならではの待遇が得られないことも多いため、年収の額面だけでなく、トータルの条件で比較することが大切です。

デメリット2 掛け持ちによる負担が意外に大きい

「休みが多い=楽」とは限りません。複数の施設で働くと、それぞれの職場のルールや電子カルテの操作、人間関係を一から覚える必要があります。慣れるまでは、想像以上に気を使う場面が多いものです。

さらに、移動時間や事務手続きも、積み重なると大きな負担になります。勤務先ごとに契約書や各種書類を用意したり、スケジュールを調整したりする手間もかかります。勤務先が増えるほど、予定が重なったり、急な依頼に対応しにくくなったりすることもあります。

結果として、勤務日数は少ないのに、心身の疲れは常勤とあまり変わらないと感じる方もいます。掛け持ちをする場合は、勤務先の数を絞る、移動しやすい場所を選ぶなど、無理のない範囲で設計することが重要です。

デメリット3 経験の機会が減ることもある

非常勤中心の働き方では、臨床経験を積む機会が限られる場合があります。たとえば、手術など高度な医療に関わる機会が減り、寂しさを感じる先生もいます。術後の患者さんが気になって、休日に病院へ顔を出してしまうという話もあります。

また、常勤で働いていれば、チーム医療の中で後輩を指導したり、症例検討に参加したりする機会が自然と生まれます。非常勤ではそうした機会が少なくなり、専門性を深めにくいと感じる方もいるでしょう。将来、再び常勤に戻りたくなったときのことも、考えておく必要があります。

さらに、祝日が重なって勤務日が極端に少ない週が出ると、「さすがに休みすぎでは」と感じることもあるようです。自由な時間が増える反面、仕事とのつながりが薄くなりすぎないよう、バランスを意識することが大切です。

給与の額面だけで決めると、後悔しやすいです。通勤時間や当直・オンコールの有無まで含めて比べるのが、失敗しないコツです。

まとめ

非常勤を組み合わせる働き方は、時間の自由と引き換えに、収入や掛け持ちの負担といった課題もあります。大切なのは、「何を優先したいのか」を先に決めておくことです。時間なのか、収入なのか、キャリアの幅なのかによって、最適な働き方は変わります。

まずは条件の合う求人を実際に見てみると、自分に合う働き方のイメージがつかみやすくなります。ジョブメドレーエージェント 医師[PR]などの求人紹介会社に相談をして、気軽に情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

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