産業医に転職して「不満足」と感じている時に考えたいポイント

どんな仕事、あるいはどんな職場でも、「全ての点で満足がいく」なんてことはないと思いますし、「全て満足しています」というようなことを言う人がいたら、「本当か?」と疑ってしまいたくなります。

また、満足・不満足の基準についても、同じ条件であったとして、Aさんは満足と感じていても、Bさんには不満足と感じることもあると思います。やりがいや報酬、あるいは業務内容や量、ポジションなど、「満足がいく点/不満足な点」がそれぞれあり、「満足か不満足か、天秤にかける」ことでその仕事に対する満足度は決まるのではないかと思います。

そこで今回は、産業医に転職して「不満足」と感じている時に考えたいポイントについて書いてみたいと思います。

産業医という仕事のデメリット

上記の「満足か不満足か、天秤にかける」という点に立ち戻りますが、その天秤にかけた結果、「不満足な点を許容できるか否か」ということで働き続けられるか否かというのが基本的には決まるのではないでしょうか。

産業医の仕事に「不満足」と感じておられるということは、この天秤が「不満足」の方に振れているということ、ということですね。では、そこでまず、「産業医になること」でのデメリットについて考えることからスタートしたいと思いますが、私の考えるデメリットとしては、

・「1年更新」での嘱託契約が基本→一般的な勤務医より不安定な立場
・臨床から離れる→臨床バイトの採用で不利になることもある。
・バイトを除けば、勤務医に比べて年収はダウンする傾向にある。
・デスクワーク中心でほぼ動かない生活→アクティブな仕事が好きな人には辛いかも。
・非医療者の人たちとのコミュニケーションを、自分から積極的にとる必要がある。
・面談は「感情労働」(仕事の辛さを感じている人たち、メンタル不調に陥っている人たちの感情に寄り添うことが必要)になりがち。
・よかれと思って提案したことが、社員さんたちに「全く刺さっていない」と感じることもある。そんな時、自分の存在意義に疑問を感じてしまう。

といったことがあります。

細かなストレスを感じるポイントは他にもありますが、大まかに列挙するとこのようなところでしょうか。もちろん、こうしたデメリットだけを感じているというわけではありませんよ。笑

メリット・デメリットの感じ方の違い

私としては、産業医という仕事自体に興味がありますし、社員さんと関わったり面談をすることが好きですので、その点は産業医として働くことに抵抗感はないと言いますか、むしろ続けていきたいと思っています。

上記のようなデメリットについても、「当直・オンコールなし」「時間外の問い合わせや呼び出しなし」「残業もほとんどなし」というメリットがあり、勤務医時代に苦しんだことを考えれば、デメリットと相殺した上でお釣りがくるように思っています。

さらに言えば、産業医を本業として、バイトで臨床にも携わるということも自分にとっては非常にバランスがとれた働き方になっていて(もちろん、年収アップという経済的なメリットもありますし)、この点も私にとっては続けていきたい理由となっています。

ただ、こうしたことのメリットをあまり大きく感じれず、デメリットの方を強く感じてしまうという方もおられるでしょう。

「不満足」な点を考える上での注意すべき点

このあたりのメリット、デメリットに対する考え方というのはやはり人それぞれですし、職場によっては「産業医として働いていて、人間関係を中心に非常にストレスフル」というところもあったりします(実体験です)。

「産業医として働く」と一口に言っても、やはり職場環境、あるいは人間関係、業務内容や量もそれぞれの職場で異なっていますので、「産業医として働くことのメリット・デメリット」自体なのか、それともその職場特有なことなのかは分けて考える必要はあると思います。

つまりは、もし一社目に入職してみて、「合わないなぁ」と思ったとした場合、産業医として働くこと自体が原因なのか、それともその職場の問題なのかというのは比較対象がなく判断が難しいということもあります。

私も二社目への転職を半ばあきらめて「勤務医に戻ろうか…」と思ったという経緯もあります。ですが、すぐにそう考えてしまうのは早計かもしれません。

二社目への転職をしてみて、それでも「やっぱり合わない。デメリットがメリットを超えない」ということでしたら、臨床へと戻るという選択をするのもいいと思います。それはやはり、職場によって「合わない」と感じている可能性があるからです。

また転職活動となると気が重いかもしれませんが、もし「転職しようかな」ということでしたら、早めに動いておくべきです。もしこれから転職活動ということでしたら、私も3度の転職活動の中でお世話になりました、 リクルートドクターズキャリア[PR]の転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

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