某医師掲示板に、「勤務医が産業医を取得するメリットは?」というスレッドが立てられていました。スレ主は、どうやら上の先生に「産業医の資格をとるつもりはないのか?」と言われて、暗に取得するよう勧められたようです。
そのドクターは、「仕事量と給料アップのバランスが見合わない」ということで、資格取得を見送ったようです。
常勤産業医にならず、認定産業医の資格を取得する上でのメリットとは一体なんでしょうか?
嘱託産業医のバイト依頼
コメントしている方の中に、「産業医の仕事はある日突然頼まれるので、その時に資格がないとチャンスを逃す可能性がある」という方がおられました。
不意にチャンスが舞い込むこともあるでしょうし、「資格がある」ことで「ならあの先生に」と話がやってくることもあると思います。
月1回、安全衛生委員会への出席と職場巡視だけで数万円入りますし、ストレスチェックによる高ストレス者面談・時間外勤務者面談など行えば、プラスαの時給も入ってきます。
やはり「資格がある」ということはそれだけバイトのチャンスが増えるということですので、その点はメリットと言えると思います。
「専門領域外」のことに触れる機会
特にバリバリと自分の専門領域を突き進む先生方は、なかなか産業医学領域など、「専門領域外」のことに触れる機会はあまりないのではないでしょうか。
そんな時、認定産業医の単位集めでの研修会、あるいはその資格更新のための研修会での座学などで専門領域外のことに触れるというのは刺激になる、という方もおられました。
実際、私も研修会に参加したことで「産業医の仕事って面白そう」と思った口ですので、そのような機会が得られるということもメリットの一つではないかと思われます。
転ばぬ先の杖
今の勤務先で働き続けることができない、あるいは臨床医として勤務継続が難しいという場合、「資格がある」ということで、産業医としての勤務を検討するという選択肢が増えます。
実際、開業までの期間を利用して「企業に週2で産業医として勤務していた」というドクターもおられたとコメントしていました。
怪我や病気、あるいは家族の介護など、「今のままの勤務を続けていくことができない」ということもあると思います。そんな時に転ばぬ先の杖として、「産業医として勤務する」ということを検討することもいいのではないでしょうか。
以上です。
コロナ禍ということもあって、なかなか研修会での単位集めが難しい昨今ではありますが、産業医科大学の集中講座などに参加できるようでしたら、しておくことのメリットとしては、上記のようなものがあると思われます。
また、認定産業医の資格があり、なおかつ「常勤産業医になってみようかな」もしくは「嘱託産業医でバイトをやってみたい」ということでしたら、
などの転職エージェントに相談することで求人紹介をしてもらえますので、まずはそこから始めてみてはいかがでしょうか。