常勤産業医が「週1回、非常勤外来でバイトしている」といったケースも多いかと思われます。そこで、現在の新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の中、常勤産業医が勤務先の企業から「バイト自粛」を要請されるといったことも場合によってはあるのではないでしょうか。
常勤産業医が社員の面談を実施している以上、万が一その産業医がCOVID-19に感染していたと発覚した場合、面談を実施していた社員など、感染させてしまう可能性があり、やはりリスク低減のために「バイトを自粛してください」と申し入れをされることもあるかもしれません。
ですがその一方で、この状況がいつ終わるかも見えておらず、バイト先に「コロナが終息するまで休業します」と言って、果たして理解してもらえるでしょうか?恐らく、「辞めてください」と言われるのがオチのように思われます。
もちろん、産業医にも生活がありますから、バイト代が出ない分の損失をどうするのか、といった問題もあると思います。
その場合、
1) 常勤先で週4勤務ならば、週5勤務としてその分、給料をアップして補填(COVID-19が終息し、新たなバイト先が見つかるまで)。
2) 勤務日数はそのままで、若干の給料アップで損失補填
3) 勤務日数、給料はそのまま(企業による損失補填なし)
といったことが企業の対応としては考えられるでしょうか。3)のケースですと、バイトできず、「常勤先の給料にバイト代で補って生活」していたドクターにとっては厳しい状況となりますね。1)のケースであれば、企業側、産業医側双方にとって、ある程度は受け入れやすい形かもしれませんね。
もちろん、こうしたケースは想定外の状況ですから、雇用契約書などには文言はないでしょうし、あくまで「自粛要請」といったことになるでしょうが、勤務先の企業からの申し入れだったら、なかなか断りづらいですね。
現在はあまり「医師のバイト自粛要請」については言われていない状況ですが、かなりリスクマネジメントに厳しい企業だったらこうした声が出てくる可能性もあるかもしれませんね。
また、それ以上に経営が厳しくなり、企業側が社員の大量解雇をせざるを得ず、「常勤産業医は不要」という状況になる可能性も今後は考えられますね。もし転職をお考えでしたら、「リクルートドクターズキャリア[PR]」といった人材紹介会社にご相談いただいてはいかがでしょうか。