後期研修は初期研修とは異なり、「1ヶ月で次の科へ」といったことができないため、その施設選びは慎重にしたいものです。
その施設選びを行う上で、後悔しないためにチェックしたいポイントについて、今回はまとめてみたいと思います。
1) 指導医同士の関係がギスギスしてませんか?
指導医同士の仲が悪いと、その間にいる後期研修医は板挟みにあってしまいます。結果、要らぬストレスを抱え込むということにもなりかねません。そのため、職場での人間関係はどうなのか、探りを入れておくといいでしょう。
方法としては、見学の際、カンファレンスに参加させてもらうといった方法をとるといいかもしれません。そこで指導医同士の仲が悪いと、無駄に口論めいた状態になったり、膠着状態に陥りやすかったりします。
また、診療方針を巡って、あまりに異なる意見を言い合ってるような状態だと、やはり後期研修医としては辛いものがあります。この点、しっかりとチェックしておきましょう。
2) 診療/診療外の業務割合
「拘束時間がやたら長いのに、そのほとんどは単に『上級医の業務が終わるのを待つ待ち時間』」「カンファレンスが始まるまで待ちぼうけ」といったことでは、研修を行う上で、効率的とは言えませんね。
診療/診療外の業務の割合といったところも、意識して聞いておくといいでしょう。その判別方法としては、たとえば、「後期研修医の一日のスケジュールは、どのようになっていますか?」といった質問を行うのはどうでしょうか。スラスラと業務内容が出てくればいいのですが、出てこなければちょっと要注意ですね。
3) 他科へのコンサルトはしやすいかどうか
研修を行う上で、専門科の研修を行うのもいいのですが、それ以外の科のこともできれば吸収しておきたいものです。その点、他科へのコンサルトはしやすいかどうかといったところも重要です。
この点は、指導医に確認するのもよろしいでしょうし、「ICUを見学させてください」と申し出て、そこで他科の先生の様子を見ておくのも参考になると思われます。
以上です。
失敗はしてほしくないものですが、もし「ここは合わない」と思うようでしたら、早めにべつの施設に移るのも手だと思われます。もし自分で探すことが難しいようでしたら、「リクルート ドクターズキャリア」といった転職支援会社のキャリアエージェントさんにご相談いただくとよろしいと思われます。