私が産業医への転職を行なったのは、後期研修医時代です。当直や深夜呼び出しなどが比較的多かった時期ということもあり、不眠症状の悪化や、業務上での問題で上司から叱責されることもあり、退職・転職することばかり考えていました。
当初は救急査定のない療養型病院への転職を考え、実際に求人に応募をして内定もいただいていましたが、結局は本気で望んでいたわけではなかったため、内定辞退をしてしまいました。
結局は「臨床自体から離れたい」という思いが募り、先輩医師の「産業医っていう手もある」という言葉がきっかけで産業医になることを考え始めました。
最初は「臨床から離れるために産業医」という、いわば消去法的な選択でした。積極的に「産業医という仕事を何がなんでもしたいんだ」という動機ではなかったわけです。実はこうした産業医は結構おり、「臨床に疲れてしまって」と転職理由を打ち明けてくださった方もおられました。
実際、私の場合は産業医が性に合っていたようで、既に臨床医としての年数を、産業医の年数が超えています。動機こそ「臨床から離れたい」「消去法的に産業医」という選び方でしたが、そのような人でも産業医を続けているということを知っていただければと思います。
もし認定産業医の資格をお持ちで、産業医として働くことにご興味があるということでしたら、「
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