私自身、「産業医になろう」と思った時点では、まったくもって基礎知識もなかったため、「産業医とは」「産業医になるために必要な資格とは」といったところから調べることになりました。
周りに産業医をやっているという人も、産業医事情に詳しい人もおりませんでしたので、「とりあえず認定産業医の資格をとればいいのか。認定産業医になるには、50単位が必要か。で、その単位はどうやってとるの?」と、本当に一つずつ情報を辿っていくことになりました。
現在、そのようにお調べになっている方もおられるかもしれない、と思い(今は情報があふれるほどあるため、あまり苦労はしないかもしれませんが)、今回は「産業医になるために、今後のスケジュールをどうすればいいのか」というところについてお知らせできればと思います。
認定産業医になるには
産業医になるための要件としては、いくつかのクリアするための方法があるわけですが、臨床医から産業医になる上で、最も現実的な方法は「日本医師会認定産業医」になることであると思います。
それで、この認定産業医になる上では、以下の単位を取得する必要があります。
・前期研修:14単位以上
・基礎研修会 実地研修:10単位以上
・後期研修:26単位以上
=合計 50単位以上
1単位1時間ですから、単純に50時間の研修を受ける必要がある、ということになります。その単位集めをするためには、基本的に多くの方が「集中講座」を受けると思います。

にも集中講座の情報を記載していますが、現在のところ産業医科大、東京医科歯科大で受講されるケースが多いのではないでしょうか。
2025年度ですと、産業医科大学は4/1に募集開始、東京医科歯科大学は5/26に募集を開始します(基本、人気のライブチケットが即完するかのように応募締め切りがされるので、募集したらすぐ応募しましょう)。そして、研修会は7~8月に行われます。
まずはこの受講を行うということになります。そして、その単位を取得した後、日本医師会に申請をし、認定されることでようやく「産業医として働く要件」を満たすことができるわけです。
認定産業医の資格取得~転職活動
さて、認定産業医の資格取得が、ひとまずメドが立ったとしましょう。そこからの転職活動についてですが、基本的に、産業医の求人は例年、11月から増えて1月には減少を始めていきます。
そもそも4月入職を目指している方が多く、続いて1月入職を考える人が多いと言われています。ですので、11月から求人情報をチェックしておくことが勧められるということになります。
なので、
・リクルートドクターズキャリア[PR]
などの産業医の求人情報が比較的多い求人紹介会社に、10月の段階で登録しておき(医師側の利用は無料です)、転職エージェントに相談をすることが望ましいと考えられます。

注意点として
まだ認定産業医になっていない段階であっても、2025年現在から動き出すということであれば、2026年には産業医になることが十分、目指せます。
この1年、用意周到にスケジュールを立て、ぜひ転職活動までをスムーズに進めていただければと思います。とりあえず、「集中講座に応募して、受講できる。そして、休まずに受講をして50単位取得する」というところが一つの山場ですので、ぜひそこだけしっかりとやっていきましょう(遅刻、欠席、早退などをすると単位はもらえません)。
また、集中講座の受講ができるということになりましたら、早めに勤務先に休暇取得のための相談をしておきましょう。このあたり、特に専攻医などの若手医師ですとなかなか言い出しづらいところですが、早め早めに動いておいた方がよろしいかと思います。
あと、転職活動については勤務先の同僚などに言うのはやめておきましょう。どこから漏れて、どのような人に伝わってしまうか分かりません。居づらくなるだけなので、「内定が出て、退職の意向を伝える」まではぜひ、家族以外には黙っておきましょう。
以上です。
特に、集中講座の応募開始日時は、スマホのカレンダーなどに入力しておき、今からアラームで気づくようにしておきましょう。
・産業医科大学:4/1 0時
・東京医科歯科大学:5/26 12時
