「深夜呼び出し、当直・オンコール」が苦痛な専攻医・後期研修医の方々へー産業医という生き方はいかが?

初期研修医の頃から私は、「当直」が苦痛で仕方ありませんでした。一方、同期の研修医はノルマを超えて当直を入れ、場合によっては外科で土日の日当直まで入れていました。

「給料に一回で2万円上乗せされるのに、なんでやらないの?」と不思議な顔をされたのを今でも覚えていますが、定時勤務を終えてからの業務や、土日・祝日にまで勤務するということは「義務だから仕方なくやる」ということに変わりはありませんでした。

その思いは、内科の後期研修医になっても変わりませんでした。後期研修医になりますと、当直に加えてオンコールまで担当しなければなりません。さらには急患受け入れを任されるようになり、病状が安定していないと、オンコール担当ではなくても若手でしたので、深夜の電話や呼び出しを受けるようになりました。

「内科の臨床医として働き続ける=時間外労働が多く、さらには当直、オンコールの呪縛から離れることはできない」と思うと、絶望的な気持ちになっていました。そんな日々が続く内、次第に不眠症状が現れるようになりました。

不眠症になりますと、途端に体調を崩しやすくなっていきます。そして、誤魔化し誤魔化し勤務を続けていましたが、実際のところ遅刻を繰り返すようになり、さらには患者さんやスタッフに冷たい言葉や対応をするようになっていってしまいました。今振り返ると、とても申し訳ないことですけどね。

そうなりますと、医長からは注意を受けるようになり、最終的に「君は臨床医に向いていない」と言われ、程なくしてその研修先を辞めました。

そこからなぜ産業医になったかと言いますと、先輩医師の勧めがあったからです。「資格をとっておくと、将来的に役に立つから」と言われていたことがきっかけとなり、将来の不安に怯えていた私は、少しでもその不安を解消しようと、認定産業医の資格だけはとっておこうと動いたというわけです。

ただ、集中講座を受ける受講料や交通費・宿泊費もかかり、根っからの貧乏性な私はその資格を活かさない手はないと思い、産業医の転職活動を行いました。もちろん、臨床医としての経験も乏しく、産業医経験など皆無だった私を雇おうなんて企業はなかなかありませんでしたが、転職支援会社「リクルートドクターズキャリア[PR]」さんにご相談させていただき、求人先を紹介していただいて、なんとか産業医としてのキャリアをスタートさせることができたという次第です。

そこからは時間外勤務もほとんどなく、当直・オンコールもない勤務が始まるわけですが、私にとってはとても働きやすい環境となりました。年齢的に若くて舐められたり、面談や安全衛生委員会など最初は不慣れで苦労したのも確かですが、慣れてしまえば業務自体も自分に合っていると感じられるようになりました。

…冗長に自分語りをしてしまいましたが、言いたい結論としては…初期研修中や後期研修中に悩み、辛くて絶望的な思いをしているドクターもいらっしゃると思います。そんな方々も、きっと自分に合う働き方はあると思います。その選択肢の一つとして、「産業医」があるのではないかと思うのです。

私は30代前半で産業医に転職しました。妻や両親の反対もありましたが、今は認めてくれていますし、自分としてもやりがいを感じています。もし悩んでいる方がおられましたら、飛び込んでみるのもよろしいのではないでしょうか。ただ、そこから私も2度の転職を行っていますので、全てが順風満帆かと言われると、そうとも言い切れませんが。

なお、私が転職でお世話になったのは、

リクルートドクターズキャリア[PR]

エムスリーキャリア

です。産業医への転職にご興味がおありでしたら、ご登録の上、ご相談いただいてはいかがでしょうか。

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