常勤産業医の求人が募集される「3つのパターン」とは【産業医の転職】

常勤産業医の求人が出されるということは、当然のことながら企業側が「産業医を必要としている」わけですが、それには3つのパターンが存在しています。

・増員

・欠員補充

・新規募集

これらの違いは、おおよそイメージできるかとは思いますが、それぞれどのような状況に企業があるのか、ということは掴んでおきますと求人を見やすくなるのではないでしょうか。

そこで今回は、求人募集のこれら3つのパターンについて解説したいと思います。

増員

「増員」とは、産業医の数が増えるわけであり、「今の業務量は、この産業医の人数ではキツイ。増員して欲しい」と既に働いている産業医側からの要望があったり、あるいは企業側がそう判断して産業医の負担を減らす意味で増員をするというケースがあります。

また、従業員数が3001人以上の企業ですと、「常勤産業医を2名以上」置かなければならないとされており、その場合でもやはり「産業医を増員」をする必要があります。

ですので、産業医一人体制などでは業務を回せなくなるようなことで増員するケース、あるいは従業員数の増加により産業医の増員を迫られるケースなどがあります。

求人を見ておりますと、基本的には業務ボリュームが多く「今の産業医の業務負担を軽減するため」募集をかけるというケースが多いように思います。

こうした「増員」の求人に応募をする際には、現職の産業医との相性もさることながら、「業務量の分担(その割合)」も気になるところであり、採用面接などでぜひ確認をしたいところですね。

なお、ある程度の経験を積んだ産業医が在籍していれば、未経験であっても採用を検討してもらえるという可能性はあります。

欠員補充

「欠員補充」の場合、今、勤務している産業医が退職することに伴い、新たに募集をする、ということです。

産業医の「退職したいです」という申し出があり、そこから新たな産業医の募集を始めるということが大半だと思います。ですが、あまりに現職の産業医に問題がある場合、「契約更新をしない」ことを前提として、新たな産業医に募集をかける、ということもあります。

この「欠員補充」の求人に応募する際には、「産業医がコロコロと変わっていないか(人間関係など、なんらかの問題を抱えていることも考えられる)」「前の産業医はどの程度勤務していたのか(短期間で辞めていないか)」といったところが気になるところです。

産業医一人体制の企業ですと、未経験であると採用は厳しいかもしれませんが、複数の産業医が在籍している企業での欠員補充であれば、採用を検討してもらえると思います。

新規募集

「新規募集」の場合は、今までは嘱託産業医でOKな従業員数1000人未満であったところ、従業員が増えて1000人を超えた、という企業が多いように思います。

保健師と一緒に採用をかけられることもあり、「産業保健チーム」の立ち上げからスタートする、ということもあったりします。業務を執り行う上での方針・フローなどをイチから決めていく、という楽しさもあります。

ですので、こうした言わば「オープニングスタッフ」的な役割を求められますので、基本的には「常勤産業医の経験者」が求められる傾向にあります。

以上となります。
求人を見る際に、上記のことを少し意識して見ていただけますと、より企業の状況がわかってくるかと思います。もしこうした産業医の求人にご興味がありましたら、リクルートドクターズキャリア[PR]などの求人紹介会社にご登録して、お問い合わせしてみてはいかがでしょうか。医師側は無料で利用できます。

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