常勤産業医への転職、未経験~初心者で起こりがちな「アンマッチ」問題について

常勤産業医に転職した後、「この企業、自分に合っているな」と感じる人もいれば、「どうも合わないな…」と悩む人もいます。企業によって産業医に求めるレベル、業務の内容や量、人間関係の雰囲気はさまざまです。入職してみて初めて「ここは合わなかった」と分かるケースも、少なくないと思います。

中でも、産業医未経験あるいは初心者の段階での転職においては、こうした「アンマッチ」問題が特に起きやすいと感じています。

未経験・初心者が陥りやすいアンマッチの中身

産業医としての知識も経験も十分でない段階で入職した場合、企業側が求める相談への対応レベルが思いのほか高く、どう対処すればいいか分からない場面が出てくることがあります。

臨床で培ってきた知識や経験も大切なもので大いに活用することはできるとは思いますが、やはり新たなフィールドですと、それだけで渡り合えるわけでもなかったりします。しかし、特に常勤産業医が一人体制の企業では、気軽に先輩に相談できるという環境にはありません。社員から(特に人事労務担当者から)「先生、こうしたことがありまして。ご対応願えますか?」と相談されても、困ってしまって「どうしようか…」と一人で抱え込んで終わってしまうということが起こりやすくなります。最近はAIを使って情報収集や相談の糸口を得やすくなっているとはいえ、根本的な問題が解消されるわけではありません。

では、「アンマッチ」を感じた時にどのように向き合えばよいのでしょうか?

「知ったかぶり」は最悪の結果を招く

まず意識したいのが、未経験・初心者であることを隠さないことです。相談してきた社員や人事担当者に対して、分かっているふり、知ったかぶりをすることは、短期的には場を収めたように見えても、いずれ必ずボロが出ます。むしろ、隠していてもすぐにバレてしまうものです。

自分が対応できること、対応できないことを正直に示した上で、無理のない範囲で相談に乗る姿勢の方が、長い目で見ると信頼を損ないにくいです。「わからない」と言える勇気は、産業医初心者には特に必要なことだと思います。

また、相談への回答を期日ギリギリまで先送りにして、結局いい加減な対応でごまかす、というのは最悪のパターンです。自分なりの回答で構わないので、早めに動き出してフィードバックをもらいながら修正していく方が、はるかに良い結果につながります。

一人で抱え込まない

産業医一人体制の職場であっても、社内には相談できる人がいるはずです。人事労務担当者、保健師、直属の上司にあたる担当部門の管理職など、相談しやすい人を早い段階で見つけておくことが重要です。

特に保健師がいる職場では、産業保健の実務を一緒に担ってくれる存在として、対応方針を一緒に考えてもらえることがあります(むしろ、産業保健の分野では経験値的に先輩となります)。「一人でなんとかしよう」という発想を手放すことが、初心者段階では特に大切です。「相談する」こと自体が、産業医としての適切な動きの一つでもあります。

相談できるところには何もで相談、一人で抱え込まないという姿勢はやはり大事なことになると思います。

無理をしすぎない、撤退することも必要

自分ができる限りのことをしようとする姿勢は必要ですが、それが行き過ぎて自分自身がメンタルダウンしてしまっては元も子もありません。

アンマッチが深刻な状態になっているなら、自分のスキルや経験のレベルを冷静に、かつ客観的に見直す機会だと捉えてください。「今の自分には、この企業の求めるレベルには対応できない」という判断が正直にできるなら、より自分の状況に合った企業への転職を視野に入れることも、立派な選択肢の一つです。

無理をして続けることで状況が好転するケースもありますが、消耗するだけで何も変わらないケースもあります。必要な時には撤退する勇気を持つことも、自分のキャリアを守る上で重要なことだと思います。

まとめ

産業医への転職は、入職してみて初めて合う・合わないが分かる部分が大きく、特に未経験・初心者の段階では、こうしたアンマッチは起こるものだと割り切っておくことが大切です。知ったかぶりをせず、一人で抱え込まず、必要なら撤退も選択肢に入れる。この3つを意識しておくだけで、アンマッチの状況への対処はかなり変わってくるはずです。

転職先の選び方次第で、アンマッチのリスクを下げることもできます。求人の内容をよく確認し、自分のスキルや状況に合った企業を選ぶためにも、まずは転職エージェントへの相談から始めてみることをおすすめします。リクルートドクターズキャリア[PR]では、産業医求人を幅広く取り扱っており、自分の経験やスキル感に合った求人の絞り込みもサポートしてもらえます。ぜひ一度相談してみてください。

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