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電通の過労死問題は、労働時間上限の変更で解決されるものではない

   

広告代理店・電通の新入社員 高橋まつりさんが過労の末、自殺してしまった問題について、石井直社長が社員に送ったメッセージの中で、「月間労働時間の上限を5時間引き下げる」と書かれたそうです。

具体的には、「最長で法定外月間50時間」(所定外月間70時間)に設定していた上限を、「最長で法定外月間45時間」(所定外月間65時間)に引き下げるという趣旨の変更が行われる模様です。ですが、この変更で「過労死」が防げるのか、はなはだ疑問です。

そもそも、時間外・休日労働時間と健康の関係で、「月100時間超」もしくは「月2~6ヶ月平均80h超」の時間外・休日労働時間を行う方は、健康障害リスクが懸念されると言われています。そのため、こうした長時間労働を行う方には、医師による面接指導が労働安全衛生法により義務づけられています。高橋さんの場合、月100 時間超が珍しくなかったとのことですので、面談を実施していたはずです。

産業医の立場として、長時間面談を実施しておりますと、「常連」となって毎月やってくる方も少なくありません。長時間労働が起こりうる背景としては、
1) 上司のマネジメントが上手くいっていない(要は、仕事の丸投げ)
2) 業務の分担が上手くいっていない(その人だけにしかわからない業務になってしまっている)
3) 異動して間もなく等で、業務の習熟ができていない。
などがあります。

特に、1)、2) は上司のマネジメントに関わる部分であり、改善の余地があります。しっかりと部下・業務の管理を行うことで残業時間は減らせる可能性があるわけです。

「部下を長時間残業させる」といったことが問題視されないと、この状況は変わらないのではないでしょうか。また、「○時間までは残業OK」などとしても、業務量は変わらないわけですから、結局のところ長時間労働せざるを得ず、「残業時間の過少申告」などといったことが起こるだけです。

解決方法としては、
・部下に長時間労働を慢性的に行わせているようであれば、「部下の業務管理ができていない」として評価を落とす。「長時間労働=努力している」という認識を改めさせる。
・残業時間の過少申告をやめさせる(PCの起動時間と報告時間の乖離でチェックなど)
・長時間労働が常態化していて改善が見られない場合は、最終的に人事の介入
といったことが考えられるのではないでしょうか。

「残業しすぎるなよ」と言ったところで、業務自体が変わるわけではないので、結局のところ残業は減らないでしょう。より現場に即した具体的な対策が講じられることが望まれます。

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