脳卒中のリスク、長時間労働>冠動脈心疾患との結果[産業医向け情報]

産業医の皆さんは、長時間労働者の面談をやることが多いと思いますが、今回、長時間労働による脳卒中のリスクが検討されていました。

長時間労働>冠動脈心疾患であるとの結果が、英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのMika Kivimaki氏らIPD-Work Consortiumの検討で示されています(原著:Kivimaki M, et al. Lancet. 2015 Aug 19.)。

標準時間労働(本研究では標準時間労働を35~40時間/週としている)と比較した相対リスク(RR)は、約1.4倍に上昇するとのこと。

また、長時間労働と冠動脈心疾患のリスクには線形の傾向は認めませんでしたが、脳卒中のリスクとの間には用量反応関係が認められ、労働時間が長くなるほどリスクが大きく
なっているとのことです。

本研究では、「長時間労働を行う者では、血管のリスク因子の管理にいっそう注意を払うべきであることを示すもの」とのことで、”長時間労働”も脳卒中リスクである、と考え、高脂血症・高血圧・糖尿病などのリスクファクターの持病をお持ちの社員さんには治療をしっかりと行うことをオススメした方が良さそうですね。

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