アトピー性皮膚炎の患者さんが汗で痒くならないための対策3つのポイント

アトピー性皮膚炎でお悩みの方は、夏場は汗をかくため、大変な時期となってしまいがちです。というのも、汗をかくと痒みが増してしまい、大変な思いをしてしまうからです。
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ところが、その忌まわしい「汗」が、実は見直されているようです。「アトピー患者に「汗かくな」はもう古い」の記事によると、積極的に汗をかくと、皮疹が改善する可能性があるとのことです。

大阪大学病院皮膚科准教授の室田浩之先生によると、皮膚のバリア機能を構成する皮脂膜は、汗と皮脂が混じり合うことで形成される。つまりは、汗をかくことで、皮膚のコンディションを良く整えられるのではないかということのようです。

アトピー性皮膚炎の患者さんにとって、どのように汗を対処したら良いかについて、記事ではご指南されています。汗をかく上で、以下のようなポイントがあるそうです。

1) 汗をかく習慣をつける

アトピー性皮膚炎の患者さんは、発汗機能が弱まっており、汗をかかない生活をしているとさらに発汗機能が低下し、汗による皮膚バリア機能が低下している可能性があるそうです。

そのため、汗をかく習慣をつけるようにして、発汗しやすいような状態にしておくことで、皮膚のバリア機能を改善することができることができると考えられます。

2) 大量の汗をかいたらすぐに洗い流す

汗を積極的にかく上で、1つポイントがあります。大量に汗をかいた場合は、すぐに洗い流しましょう。

大量に発汗するときは汗管での再吸収があまり行われず、塩分が多くpHの高い汗が分泌されるそうです。つまりは、その”塩”により皮膚を刺激してしまうため、洗い流す必要があるようです。痒みが増強するようだったら、軽く汗を流した方が良さそうです。

すぐにシャワーを浴びれない場面であれば、塗れたタオルを当てて患部の汗を拭き取るだけでも効果があるそうです。

3) 保湿剤や抗炎症薬などの薬物療法

基本的なことですが、やはり保湿剤と抗炎症薬による治療は、併用して行う必要があります。特に、シャワーを頻回に浴びるようでしたら、そこで保湿剤はしっかり使いたいところです。

また、やはり汗や直射日光により刺激を皮膚に受けやすいので、抗炎症薬で痒みを抑えることも重要です。

以上の3点をご参考にしていただくと、アトピー性皮膚炎の改善につながるようです。くれぐれも熱中症にはご注意いただいた上で、この夏は汗をかいてみてはいかがでしょうか。

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