週刊誌の「飲んではいけない薬」特集で不安を感じる患者にどう対応すべきか

週刊現代に「名医たちが実名で明かす 私が患者だったら飲みたくない薬」といった記事が掲載されており、その内容を真に受けて不安を感じていらっしゃる患者さんも多いようです。

外来で、ご説明申し上げる際、「難しいことは分かりませんが、不安なんです。本当に飲んでも大丈夫なんですか?」と言われてしまうと、「さて、どうしようか…」と困ってしまうこともありそうです。

「自己責任だ。飲みたくなければ飲まなくてもいい。結果、病気になっても知らん」という言葉は厳禁ですので、説得を続けることになりそうですね。

さて、その説得を行う上で、どのように話をすればいいのか参考になる資料が『Carenet』に掲載されていました。その名も「週刊誌の「飲んではいけない薬」は本当なのか?」です。

この内容としては、
・どんな薬にも「副作用」と「効果」があり、医師は「効果が副作用を上回った時に処方する」ようにしています。
・効果を伝えず、副作用だけ強調すると不安になってしまう。
・「飲んではいけない」などと断定的な物言いをするのは本来、望ましくない。
・たしかに、副作用が強く出る場合もあるので、飲むべきではない人もいるため、それを確認する必要がある。
・週刊誌の記事では、少数の意見や未確定データで書かれることも少なくないため、科学的根拠が示されているか、しっかりと判断をするべき。
といったことが書かれておりました。

たしかにこうした説明の仕方をすれば、患者さんも分かっていただけるように思います。ともかく、「全ての患者さんに当てはまるわけではない」「薬の一面(副作用)だけで語るべき問題ではない」「科学的根拠が示されているかどうかを判断すべき」といったメッセージをしっかりと伝えることが重要のようです。

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