子育て中の女医が「残業なし・当直免除」などの勤務負担軽減してもらうことで生じる問題点-女の敵は女?

「経験があると、これほどまでに気持ちや対応が変わるか」と思うことの一つに、「子育て経験」が挙げられると思われます。

私も臨床医時代、同期の女医が「残業なし・オンコールなし・当直免除」であったことに、心穏やかでない当直明けは思うところもありました。ですが、子育て経験を通じて、「むしろ、子育てしつつよくやってたな」と思った次第です。

夜泣きに悩まされた経験、グズッてなかなか寝付いてくれない経験、子供を預かってくれる場所探し…様々な問題が次から次へと勃発し、大変な思いをします。今だったら優しい言葉の一つも同期の女医にかけていたかな、と思います。

ですが、経験がないということで、そうした共感はしにくいものです。特に、多忙で心がささくれ立っていたりすると余計です。申し訳ないと思いつつ早めに帰ろうとすると、心ない言葉を同僚から浴びせられた、なんていうことも中にはあるようですね。

産業医をやっておりますと、社員の面談の中で、「同僚が子育て中のお母さんばっかりで…」と愚痴る方もいらっしゃいます。男性社員はあまりそうしたことを口にしませんが(どこかストッパーがかかるんでしょうかね)、女性社員は結構愚痴りますね。「私はフルで働いて、こんなに忙しい思いをしてるのに」とやはり思う部分が大きいんでしょうね。

ただ、そうした女性社員さんも、自分が子育てを経験すると、ガラッと考えが変わります。実際、そのような人もいらっしゃいました。

特に忙しい病院ですと、「子育て中の苦労」というのはあまり理解していただけない、不満が噴出しやすいということもあるでしょう。「慣れ親しんだ職場に復帰したい」というお気持ちは分かりますが、あまり理解が得られず、大変な思いをされるのならば、働きやすい職場で働くことをオススメしたいと思います。

そうした「子育て支援」の充実した病院というのも、実際にはございます。「リクルートドクターズキャリア[PR]」といった転職支援会社のエージェントさんにご相談なさってはいかがでしょうか。

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